二度目の依頼 ページ2
「恋だァァ???んなもん俺がご教授されてぇよ!!」
万事屋の主、坂田銀時の声が部屋中に響いた。
リビング、もとい応接間には万事屋の三人と向かいに斉藤終の姿があった。
もちろん今回はきちんと玄関からお邪魔した。
斉藤終、二度目の万事屋への依頼である。
「俺らが助けなくてもいけるって。公務員相手に断る女なんざそうそういねぇよ」
「それで断られるなんざ、よっぽど性格に難有りな奴ネ。コミュ障とか緊張したらすぐトイレ行く奴とか変な語尾の奴とか」
パシンと神楽の頭を銀時がはたく。
「それにしても、お相手はどこの女性なんですか?」
『『うさぎ』という甘味処の子です』
「かわいい名前の店アルな!」
「お、そこ一回だけ行ったことあるぜ。もしかしてあの看板娘の子か?」
伏し目がちにこくりと斉藤が頷く。
それに対し銀時もうんうんと、顎に手を添えて頷いた。
「可愛いよなーあの子。わかるわかる。店員さん呼ぶフリしてその子の肩に手を、」
気づくと、銀時の手首には銀色に光る刀。
銀時が視線を前にやると、真っ直ぐに自分を見る刀を構えた斉藤。
「乗せようとしたけどちゃんと声で呼びました」
「おい公務員、そのまま刀横にスライドさせるアル」
「恥ずかしいです。すみません、斉藤さん」
『団子を受け取ってもやっぱり緊張してお礼の言葉も言えませんでしたZ。でも、そんな俺に彼女は優しく微笑んでくれたんですZ』
「とても良い子じゃないですか!僕、応援しますよ!」
「甘味処で働く子に悪い子はいないアル。私も応援するヨ!で、その子の名前は何ていうアルか?」
神楽のその質問に斉藤は顔を下げた。
三人はそんな斉藤にきょとんとしたが、「まさか」と銀時が問う。
「名前、知らねーとか…?」
『まずは自己紹介からお願いしますZ』
「それただの名刺交換んんんんん!!!草食系にも程があるだろ!!!」
「いや、アフロは絶対ロールキャベツ系男子ネ。普段ドのつく奥手だけど、チャンスは逃さない男アル」
「数話共演しただけなのに何で斉藤さんの事わかってるような風なんだよ」
「そもそも興味ない奴に団子サービスなんてしないヨ。少なくともアフロに好感持ってることは確かアル」
「「ぐらさんんんんんん!!!」」
ハッとして斉藤は顔をあげた。
珍しくもっともな意見を言っている神楽が輝いて見える。
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足が自爆型スメルテロ(プロフ) - 終兄さんの話で1番好きです、、、!!!続きが楽しみ。。。!!! (2021年2月24日 11時) (レス) id: 7e7b8fc71b (このIDを非表示/違反報告)
由菜君 - あびゃああああああああ!!この距離感好きいいいいいいいい!!! (2021年2月12日 18時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - みるくこーひーさん» みるくこーひーさま!ご感想いただきまして有難うございます!斉藤さん尊いですよね…!微笑ましい感じで進めたいと思ってましたので、そう感じていただけて良かったです。これからも何卒よろしくお願いいたします! (2020年11月1日 22時) (レス) id: 0bf81dfdd1 (このIDを非表示/違反報告)
みるくこーひー - 微笑ましくてニマニマしながら見てます!!((←キモすぎワロス 応援します!頑張って下さい!ほんと尊い…(o^^o) (2020年11月1日 2時) (レス) id: 9336ab42b3 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - ロキ・シャドラさん» ロキ・シャドラさま!コメントいただきまして有難うございます。終さんかっこいいですよね…!更新頑張ります。よろしくお願いいたします。 (2020年10月27日 22時) (レス) id: 0bf81dfdd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏仁豆腐 | 作成日時:2020年10月23日 22時