親友の義兄が推しだった件について【青】 (ページ1)

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Aside

『ねーぇ、三木～』

三木｢なに？｣

『スプラ楽しいねー』

三木｢ハマったの？w｣

『はまりそー』

テレビの大画面でスプラをしながら、三木と話す。

…そういえば思い出したけど、三木、お兄ちゃんできたんだっけ？再婚で。

かなりのイケメンらしいから、とっても見たい、今すぐ見たい、面食いにはたまらない。

『ねー！お兄ちゃん見せてー』

｢騒ぐだろ、無理｣

『なんで騒ぐんだよ』

｢イケメンだから？｣

『まぁ、反論できない』

｢はっ｣
　

いつも通りの部活がない日。

私は決まって三木の家にお邪魔する。

用事は対してないけど、漫画を見たりゲームをしたり、絵を描いたり、いろいろ。

手を一生懸命動かしてスプラをしていると、廊下に繋がっているドアがこんこんと鳴った。

｢三木ー、入っていい？｣

三木｢無理、友達来てる｣

｢そんなこと言わずにさぁ｣

三木｢入んないでよ？｣

｢えー、僕、三木と会いたいんだけど｣

三木｢馬鹿言わない｣

…これ、お兄ちゃん？

お兄ちゃんだよね？

会話聞いたけど、お兄ちゃんシスコン…？

え？あの三木が？溺愛されてる？え？

え？あの、冷たくて、表情動かなくて、ゴキブリ見てもすぐ手で掴んで対処してる三木が？

え？ま？

しかもお兄ちゃん声ガラガラ。

推しに似てる。

え？ま？

『…え？ころんくん、じゃない、よね？』

三木｢…あちゃー｣

｢…え？リスナー？｣

反応から見るに、推しらしい。

ころんくんらしい、お兄ちゃんは。

…やばい、可笑しい。

ダメだ、え？親友は推しに溺愛されている…？

え？おもろ。

…これは、夢小説に例えたら、三木は主人公だな。