1話 ページ3
毎朝恒例の目覚まし時計は今日もけたましい音をたてて私を夢から覚めさせる。
「んむ〜,,,,」
まだ眠たいという願望に負けて2度寝する。否、しようとした。
頭の中で友達が話しかけてきたのだ。
久作『A、おはよ〜、早く起きようよ〜』
彼は夢野久作。私が小さな時からのお友達。
「やだ〜,,,,寝たい、眠たい,,,,」
久作『むう〜,,,,』
「ね〜る〜の〜」
その後、久作と1時間ぐらい戦ったが結局遅刻しそうなので慌てて制服に着替えてご飯食べて学校に走った。
かもめ学園高等部1-A。
「おはよ〜!」
チャイムと同時に教室に飛び込むと友達が出迎えてくれた。
寧々「おはよう!ギリギリだよ〜」
葵「おはよう。まだ先生来てないよ」
「良かった〜,,,,」
安心感でヘナヘナと自分の椅子に座る。
寧々「ねぇ、Aって『トイレの花子さん』って信じる?」
「あー、何かあったね。七不思議で」
七不思議七番目、『トイレの花子さん』
旧校舎の3階の3番目の個室の女子トイレに行き、何かすると花子さんが現れて何か1つを代償に願い事を1つ叶えてくれるらしい。
「今日、行く?」
そう聞くと寧々がパアァァと目を輝かせた。
葵「2人共、大丈夫?危なくない?」
久作『ダメだよ、危険だよ,,,,』
「大丈夫だよ〜!」
久作『Aが泣いてる姿を僕は見たくないよ!』
(大丈夫だって!私、もう高校生だよ?あの頃とは違うもん!それに,,,,何かあればあの時みたいに守ってくれるでしょ?)
久作『僕が必要?Aは僕のこと好き?』
(うん!好きだよ〜!)
家族として。
久作『僕、Aのこと好きだよ。Aも僕のこと好きなら,,,,僕意外見ないでよ?』
(分かった!約束〜)
久作『ゆびきった!』
(ゆびきった!)
寧々「おーい、A、大丈夫?」
「へっ?」
葵「またボーとしてたよ。寝不足?」
2人は呼び掛けても中々返事をしない私を心配したらしい。
「いや,,,,寝不足ではないと思う」
絶対、久作と話してた時のことじゃん,,,,。
まぁ、今日の放課後、トイレの花子さんを試してみることになった。
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作者名:タタリ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/masoradayoyo/
作成日時:2024年2月3日 12時