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て「ジョジョの最新刊ちゃんと渡せよ?」
てっちゃんのおかげでなんとか元気になった私
「うん分かった、気を付けて帰ってね」
手を振っててっちゃんを見送った
なのにてっちゃんはまた戻ってきて
て「応援はしてないからな!!花は俺のだからな!ってとしみつに言っとけよ!」
そう言って颯爽と走って帰るてっちゃんに面白さしかなくてクスクス笑いながら手を振った
ジョジョの最新刊を握りしめて家に入ればお母さんがリビングから走ってくる
「ただいま、なにそんな慌ててるの?」
『あんたとしみつくんお部屋に居るから早くしなさい!!』
え?としみつが私の部屋に?
階段を1段また1段と上がる度に心拍数は跳ね上がる
何で今来るの?余計としみつが分からないよ。
部屋のドアを開けるとそこには携帯をいじるとしみつが座ってた
「何してるの?」
と「ちょっと話があってきた」
「私は話すことないよ。」
また棘のある言葉を投げる。
“ちゃんと向き会わなきゃダメだら”
てつやの言葉が脳内で繰り返された。
と「俺は話したい。」
「しつこいよ…私はない。」
こんなこと言いたいわけじゃないのに思うように素直な言葉が出ない。
「これ、てっちゃんから。ちゃんと渡したから帰って」
と「俺に好きな人いるって聞いたの?」
「聞いたけどなに?私には聞かれちゃまずいの?」
と「いや、違くて」
「もういいよ、後輩ちゃんでしょ。可愛いもんね!としみつのタイプそうだもんね!」
と「話聞けって」
「聞いたところで私には何も無いでしょ!早く帰ってよ!」
ムキになって可愛い言葉ひとつも出ない。
としみつをただ困らせる私はとしみつを部屋から追い出した。
と「また来る。おやすみ」
階段を降りる音を聞いて私は泣き崩れた
「ごめんね、、としみつ、、」
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作者名:叶芽 | 作成日時:2019年6月15日 16時