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“先輩好きな人居ないんですか?”
後輩の何気ない一言に私は固まった。
好きな人…
パッと浮かんだのはとしみつの顔だった。
でもとしみつは他の子が好きで私は幼なじみ。
「い、いないよ!」
私は好きな人なんて居ない。としみつは幼なじみ!そう言い聞かせて部室を出た
駐輪場でりょうくんを待つ間野球部の練習を眺めてた
と「ナイスボール!!」
野球をしてる時のとしみつは普段よりかっこいい
だからいつもよりモテる。
『としみつ先輩次で終わりです』
あ、またあの子だ。
2人は美男美女って感じで私から見てもお似合い
だから尚更少しだけヤキモチ妬いちゃう私がいる
り「お待たせ。」
りょうくんのお待たせでふと我に返った
隣で自転車を押しながら私に歩幅を合わせてくれるりょうくん
「ねえ、単刀直入に聞いてもいい?」
私の突然の発言に驚きながらも優しく“なに?”聞いてくれた
「りょうくんは好きな人とか出来たらどんな気持ち?」
り「えー急だなあw」
り「好きな人出来たら俺だったらその人のこと独り占めしたいって思うかな〜。まあ、好きな人出来てみないと分からん話だけどね。」
「ふーん。りょうくんは独り占めしたくなるんだ」
り「いや、復唱しないでよw」
としみつを独り占めしたい?
いや、それは無いか。頭を抱えながら歩く
り「大丈夫?」
「あー大丈夫大丈夫。」
「もう一つだけ聞いていい?」
「友達が他の異性と喋ってたりしてそれを見ちゃった時に心臓がキュってなるのはなに?」
こんな質問困るよな〜。って分かってたのに質問する私は馬鹿なんだと思う
り「それはその人のこと好きなんじゃない?恋だよ恋。」
“としみつ先輩”
あの子が呼ぶととしみつは優しい顔をするんだ。
思い出しただけでキュってなる。
「りょうくん。ありがとう!」
りょうくんは何が?みたいな顔をして私を見たけど深くは聞いてこない
恋を少し知った高3の夏
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作者名:叶芽 | 作成日時:2019年6月15日 16時