禍狗と其の部下たち ページ17
私たち遊撃部隊は、マフィアの戦力を横流しした野郎共の拠点に辿り着いた。
「先輩、出撃ですか?」
「嗚呼。・・・A、足は引っ張るなよ」
『引っ張りませんって!』
私は異能力を所持して居ない。
其の分対異能者戦では大幅に不利だから、残念な事に多分此れ以上の出世は望めない。
幹部なんて夢のまた夢だ←
ま、大抵の敵なら、
『此れだけで何とか出来るけどな・・・!』
私は、背中に負った鞘から長剣を取り出す。
そう、私、こう見えて長剣遣いなのだ。
体術はあくまでも緊急時の手段。敵に武器が奪われたりした時のね。
・・・嗚呼、もう行く時間の様だ。
「行くぞ」
そう云う芥川先輩の瞳は、一切の温度を宿して居ない。
「はい!」
凛々しく答える樋口ちゃんも、マシンガンを構えて、戦う気満々だ。
『了解でーす』
まあ、他人事みたいに云ってる私も、大分戦闘マニアなんだけどね。
芥川先輩が、拠点の扉を開ける。
「貴様等か、ポートマフィアの荷物を横流しした輩は」
「お前は、“ポートマフィアの禍狗”・・・!」
格好いいよね、此の異名。私も異名欲しいな←
「・・・遣れ、樋口、A」
芥川先輩が云うと同時に、私たち部下が拠点の中に入る。
って云うか名前呼んで貰えなかった部下たち不憫←
とか思って居るうちにも、敵は襲い掛かってくる。
だが、まあそう簡単には行かない。
『らぁぁぁっ!』
長剣を真横に薙ぎ払う。敵さんは無様に倒れ、私は次の攻撃対象を探す。
よし、次は彼の集団だ_____
そう考えた途端、頭部に凄まじい衝撃。
『_____かはっ!?』
拙い、敵さんが背後に回り込んでたのか・・・
しかも油断して居たせいで、思わず手放して仕舞った長剣を取られたらしい。
「噂程じゃねえな、ポートマフィアも」
其の声に振り向くと、鉄パイプを持った男が勝ち誇って嗤って居た。
・・・相当ヤバいな、頭痛くて攻撃に転じる余裕も無い、油断したら近くに長剣持ってる敵さんが居るだろうからぶっ刺されるし・・・
・・・え、此れ詰んでね?
取り敢えず振り降ろされた鉄パイプは転がって避けたが、其れも時間稼ぎに過ぎない。
だんだん死への実感が湧いて来る。・・・本当如何しよう、怖い。此処で死ぬとか、本当に嫌だ。
・・・其の時だ、彼がヒーローみたいにやって来たのは。
「手前等、此の程度の雑魚に手こずってんじゃねえぞ!」
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☆天香☆ - ちゆき♪☆さん» 確認しましたが、確かに「ベイビー」でした!ボカロ好き故にドヤ顔で使ったのですが、間違えていたと知りお恥ずかしいです・・・修正させて頂きました、申し訳ありません!ご指摘ありがとうございました! (2019年12月1日 20時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちゆき♪☆ - 18ページのロキの歌詞、ベイベーではなくベイビーでは?間違っていたらすいません。 (2019年11月30日 21時) (レス) id: 61c2bf0dba (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 梓季さん» 俺自身もあそこは非常に楽しく書かせて頂いたところですww同じく楽しんで下さった方がいて嬉しいです!学校始まったので頻度落ちると思いますが更新頑張ります! (2019年8月29日 19時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
梓季(プロフ) - 中也もカルマも大好きなので2人が喧嘩してるのが想像出来すぎてニヤニヤしてしまいます( ̄∇ ̄)これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年8月28日 20時) (レス) id: ae84a91129 (このIDを非表示/違反報告)
☆天香☆ - 西園寺氷空音さん» か、感激です・・・!本当に嬉しいです!ありがとうございます、更新頑張りますね! (2019年8月23日 13時) (レス) id: a8fcda6e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:☆天香☆ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/amaka00/
作成日時:2019年8月1日 14時