261 ページ32
その日は一日中練習していた。
まあいつも一日中練習しているけど...なんて言うんだろう、気持ち的な問題で。
休憩もなしにずっと踊り続けていたような気がする。
バッと時計を見上げたら時刻はもう夜の9時になっていて、そういえば夜ご飯を食べていないことに気づく。
今日はソユンもユンジも別のお仕事があったから実質私だけがオフのような感じだったんだけど、それでも練習せずにはいられなかった。
何かをしていないと、考え込んでしまうような気がしたのだ。
ぐだーっと床に横になると、考えないで済んでいた悩み事もぽんぽん頭に浮かんでくる。
「あー...」
皆さんに謝らないといけないな。
次会えるのはいつだろう、なんてスケジュールを思い浮かべながら小さく息を吐いた。
ジンオッパ、ジミンさん、テヒョンオッパには酷いことを言ってしまったことを謝るべきだし、シュアオッパやハニオッパには感謝を伝えないと。
それにホソクオッパとは昔のように仲のいい先輩後輩に戻れるように、次に会うまでに気持ちを整えておかないとだ。
考えば考えるほど後悔が込み上げてくる。
あー、ほんと、なんであんなこと言っちゃったんだろう。
もう一度大きなため息を付くと、練習室のドアが遠慮がちに開かれた。
「...A?」
「...え、あ、こんにちは...」
予想外の人物に慌ててしまう。
急いで体を起こしてドアの方に向かうと、そこにはシュアオッパ、ハニオッパ、ウジさん、ドギョムさん、スングァンさんのSEVENTEENのボーカルチームのメンバーが揃っていた。
「急にごめんね。さっきまで本社で打ち合わせしてて、Aがいるって聞いたから来ちゃった」
「シュアが行くって言って聞かなかったんだよ」
邪魔になってごめんな、とハニオッパ。
「あぁ、今終わったところなので大丈夫です...」
「なら良かった。もうご飯食べた?」
「あ、いや、食べてないです」
「だと思った。はいコレ、差し入れだから遠慮なく食べてね」
そう言ってシュアオッパが差し出してくれたのは美味しそうなお弁当で、オッパの顔とお弁当を二度ほど見比べてしまった。
「...ふっ、その顔。この間あんな風に終わっちゃったから、やっぱりちょっと心配だったんだよ」
「腹減ってない?食える?」
ハニオッパの言葉にブンブンと首を振る。
お腹がすいてないわけが無い。むしろお腹がすいて死にそうだった。
タイミングのいいオッパ達に感謝しつつも、笑顔でお弁当を受け取る。
922人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てこゆの(プロフ) - izu^^さん» 一日で!笑一気読みありがとうございます、、笑笑こちらこそ読んでいただけて嬉しいです!^^ (2020年12月2日 19時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
izu^^(プロフ) - 偶然この作品に出会ったのですが、楽しくて1日で6まで読んでしまいました!!素敵な作品ありがとうございます!! (2020年12月1日 17時) (レス) id: 6a22bceaf6 (このIDを非表示/違反報告)
てこゆの(プロフ) - b_sr_mさん» えぇ!い、1番ですか...!?笑光栄ですありがとうございます(TT)(TT)励みになります〜!更新頑張ります!!!! (2020年11月29日 23時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
b_sr_m(プロフ) - 占ツクで1番好きと言っても過言ではないくらい好きでいつも読ませてもらってます!更新頑張ってください! (2020年11月29日 22時) (レス) id: 642656ffac (このIDを非表示/違反報告)
てこゆの(プロフ) - レンさん» コメントありがとうございます〜!!えぇ!とっても嬉しいです、、、!更新頑張ります!!ありがとうございます〜! (2020年11月23日 9時) (レス) id: bebd489c5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:key | 作成日時:2020年11月2日 21時