何故か布団が一枚しかない ページ6
ー
『あのさ、こっち向かないでくれない?背中に手が当たってる。』
「うん。当ててるから。ねぇ、髪いい匂いするね。」
『そうして簡単に女性の髪に触れるの、よくないと思う。』
「Aさん以外にはしてないから安心して。」
徐に腕を回してきて私の背中に時透の身体が密着したとき、こら!と制止を試みるより早く、太ももにごりっと硬いものが当たるのを感じた。
これは時透の雄であるとすぐわかって、私とて雌なので流石に身体が反応して、じわじわと肌が栗立った。
『……いや、ちょっと、』
「生理現象だから。怒るなら僕のコレに直接怒ってよ。」
『…んっ、ねぇ、ほんと、当たるって…』
「うん。当ててるから。」
『当ててるのはコレじゃなくて本体の意思だよね?』
その瞬間、ぐいと肩を掴まれて身体の向きを変えられ時透の顔が目の前まで迫って来て、言葉を発する隙もないまま、唇を重ねられた。
ちゅぷ、ちゅぷ、と口内を淫らに弄ばれる音をきくうちに頭が蕩けて思考が追いつかず、時透が上に乗っかってくるのを許してしまった。
「…ん、口の中きもちい。Aさんもさ、期待してたんじゃない?こんなの、柱のあなたなら簡単に振り解けたでしょ。」
『……ほんと、待って。』
「待たない。」
私の首もとに顔を埋めて、はあ…と息をつきながら耳をちろちろと愛撫してくる。
粘膜音が直接届いてぞくぞくするのが止まらなくなってくる。
『あっ……やめ……』
「へぇ、可愛い声出せるんだ。耳、弱いの?」
『んっ……い、やぁ……あッ……』
「いや?嘘つきだね。」
くすくす笑いながら低い声で言うもんだから、さらに感じてしまって、びくびくと身体が跳ねる。
→つづく
43人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まちゃむん | 作成日時:2023年11月21日 19時