Unknownに来たPlayerは己の罪を贖罪する

作中一の癒し枠 ページ33

ザッ「ザックはその1にベッドでねてもらう。チェックプ…チックプンプ…チェッカプ…チック…プァ…やすむ、なおす、せーぶ。」
貴「チェックポイントね。分かるから泣かないで。」
上手く言えなくてボロボロ泣き出すから終始焦る。
ザッ「その1はザックに教えて！わかった！」
貴「分かったよ。」
ザッ「休む！」
貴「それじゃあ少しだけ。」
ザックのベッドに横になると、彼も側にくっついて少しの間仮眠をとった。目の前の偽物のザッカリー…もとい、ザックは生きている。自分の意思で考え、動き、行動に移すことができる。
ここまで本物に近いのなら、もうそれは別の生き物なのではないのかな。
ある程度して、体を起こす。
ザッ「その1はしあわせ？」
遠慮がちに聞いてくるから、返答の代わりにその短い黒髪を撫でた。
柔らかくて、ふさふさだ。ザックは少し目を細めてされるがままだ。
少し深呼吸した。休憩ポイントなんてもうここぐらいが最後だろうから。
部屋を出ようとすると、ザックは付いてきた。
貴「どうかした？」
ザッ「たたかいにいく？」
貴「セネカのこと？うん、探してるんだ。」
ザッ「ザックはこわいかいぶつしってる。あぶないかいぶつ。ザックてつだう。またたたかう。かつ！」
貴「"また"？…あぁ…そんな…。」
ザッ「さいご…よくない。かいぶつはザックをいじめる。すごくいじめる。」
貴「想像できるよ…こんな目に遭う前、君がどんなに賢い人だったか知りたいと思うのは失礼かな…。」
ザッ「…かしこくない？おぼえてない。な、な…なま…いって…なまえ…。」
貴「よく分からないよ。ちゃんと分かるように話してくれ。」
ザッ「かいぶつのなまえもいう。う…い、い、い……いらない。ザックまたたたかう、その1てつだう。アミーゴ。」
やはりよく分からなかったが、一緒にきて、手伝ってくれるらしい。
ザックと手を繋ぎ、この部屋以外に開いている場所へ向かう。
セ「ゲームをしようじゃないか？お前が勝ったら、すぐに自由の身にしてやろう。扉のうち二つは永遠の苦悩と苦痛に続いている。一つだけが自由へとつながっている。残りの扉の先にあるのは死だ。。慎重に選べ。」
どれを選んでも同じな気がする。目の前にある扉を選択した。
セ「お前が選んだのは…死だ。」
『Stay in your Coma』が流れた。
鐘の音が一つ鳴る。
セ「これも嘘だ。どれを選んでもこの結果になっていた。」
最後であろうブロックの先へ、進むことにした。
二人は歩む。




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