12話 ページ14
『…私も。だからさ、私が勇者の生まれ変わりだってお母さんから聞いたとき、びっくりしちゃったんだよね。』
エマ「私は今でも信じられないの。Aが勇者の生まれ変わりだってこと。」
『そっかぁ』
エマ「…そういえば!」
とエマは私の手を掴んで星空がよく見える位置まで連れてきた。
エマ「……あのね、おじいちゃんからちょっとだけ聞いたことがあるの。遠い遠い昔に世界中が魔物に襲われて大変だったとき突然勇者が現れて世界を救ったんだって。そしてその勇者は今、星になってこの世界を見守ってるらしいわ。」
そんなお話があるんだ。ん?もしや……
『もしかして、その勇者の星っていうのが………』
エマ「ええ、あそこにある真っ赤な星が勇者だって」
『やっぱりぃ!』
エマ「…って、私の台詞取らないでよ〜」
『しょうがないじゃん!w』
そう言って2人で笑う。でも、長くは続かなかった。
エマ「…Aが勇者、か………なんだか本当に信じられないわ。でも、デルカダールに行けばすべてがわかるのよね。」
突然エマが寂しそうな声で話す。エマが私の目を見て笑う。
エマ「…さあ、もう自分たちの家に帰りましょう。みんな、心配しているわ。」
『……そうだね、じゃあねエマ……………』
そう、言いかけたとき
エマ「じゃあね…A……」
被せるようにして言って走って行ってしまった。
『…!エマ!!』
すぐに追いかけようとしたけど行き場のない手が空を掴むだけだった。
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フリーデン(プロフ) - 氷花さん» コメントありがとうございます!モチベーションアップして更新頑張りますね! (2022年8月5日 10時) (レス) id: ee72ff3041 (このIDを非表示/違反報告)
氷花(プロフ) - こんにちは、とても面白いです。これからも更新頑張ってください。 (2022年8月5日 7時) (レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フリーデン | 作者ホームページ:
作成日時:2022年7月14日 6時