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元上司と部下の三人のお茶会はその後も続く。
現在のアステールの状況や外交官室の他の部下の話、果てはAの行きつけだった菓子店の新作の話にまで広がったが、中佐に対する愚痴が出た時は思わずAも同情して宥めた。
とは言え彼は自身の権力と上への顔色伺いに執心しているらしく、そこになんとか第二外交官が取り入って上手くやっているらしい。
相変わらず大変な役目を負っているようだ。
「そういえば、今度またグラシエルでパーティーがあるそうですよ」
ふと思い出したように補佐官が話し出す。
グラシエルとはアステールの隣国であり、以前より交流のあった国だ。
A自身もよく赴き、何度か皇太子の誕生パーティーや近隣国を集めた会食にも招待されて参加したことを覚えている。
『相変わらずあそこはパーティー好きだな。どっちか出るんでしょ？よろしく言っといて』
「それは構いませんが、こちらにはまだ招待状はきていませんか？」
『うん、きてないね。と言うかこないんじゃないかな』
以前はそれこそかなりの頻度で手紙もやり取りしていたが、我々とはまだ外交上の関わりはほとんどない。
過去に招待があったかどうかは知らないが、少なくともあの総統がパーティーに出席することはなかっただろうと思われる。
しかし補佐官はそれを聞くとすぐに微笑んだ。
「でしたら近日中に届きますよ。こちらに来たことはお伝えしたのでしょう？」
『伝えたけど、だからと言って誘われるかはわからないでしょ』
「いえ、あちらはA外交官のことをかなり気に入ってましたし、まず間違いないかと」
そう笑う彼に第二外交官も同意した。
二人から言われて思わずAも唸る。
『んー…まあグラシエルは顔広いからあそこのパーティー行っといて損はないけど…万が一向こうから誘われたらとりあえずオスマンさんには出てもらわないとな…』
久々に外交官モードで考え始めたAに部下達は懐かしそうな表情を浮かべた。
そして彼女が顔を上げると緩んだ顔を僅かに引き締める。
『ちなみに今回は何のパーティー？』
「単純に近隣国との親交と情報交換の場だと思いますよ。恐らく得意の立食形式かと」
『ああ、舞踏会じゃないのね。それは良かった』
「それでもドレスコードは必須でしょうがね」
『その情報はいらなかった』
げんなりして言うA。
相変わらずの姿に補佐官はクスクスと笑い、第二外交官は会場でお会いできたらいいですね、と悪気のない爆弾を落とした。
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ミリオ - 小説読ませていただいてます！いやもう読む手が止まらないくらい、面白いです。グル氏の少し子供っぽいところがツボで、来るたんびに部屋で一人で「キャー！！」って言ってますw私は読むことしかできませんが、これからも頑張ってください！ (2020年3月23日 2時) (
レス) id: 5e8093b1cc (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 豆粒さん» コメントありがとうございます。わかりやすいですか…！？嬉しいです！更新遅くて申し訳ないですが、またいらしていただけると嬉しいです。 (2017年11月27日 8時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
豆粒 - はじめまして!内容が濃くて続きが気になってしまいます(*´∀`*)あと その場の状況がわかりやすい詳しい文にとても惹き付けられちゃいます、更新お疲れさまですっ (2017年11月26日 20時) (レス) id: 6ecce97bae (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - RIARUさん» コメントありがとうございます。面白いと思っていただけて嬉しいです！いえいえ、私の話は参考にできるほどではないので…。ゼロからオリジナルで書かれた方がもっと面白いお話ができるかと思います。 (2017年11月21日 12時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
RIARU(プロフ) - 作品読ませていただいてます！とても面白いです。私も小説を書いてるんですが参考にしてもよろしいでしょうか？失礼だったらすみません。 (2017年11月19日 21時) (レス) id: 88c227d681 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年7月7日 23時
