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会談が終わったと部屋へ声がかかる。
ずいぶんかかったな、と考えながら扉を開ければ、そこにはひとらんらんが立っていた。
グルッペン達がAを呼んでいるそうで、先導する彼の後ろをついていくがどうもその足取りは重そうだ。
チラリと横顔を見上げるとマスク越しではあるが十分に疲労の色が見て取れる。
『…お疲れのところすみません』
「いや、大丈夫。Aのせいじゃないから」
『何かあったのですか？』
「うーん…俺も会談に出たんだけどさ、もう何かすごくだるかった。相手しつこいし、話無駄に長いし。オスマンなんかキレそうだったよ」
ため息と共にそう言うひとらんらん。
会談が長引いた理由はなんとなくわかった。
オスマンとひとらんらん以外誰が出席したのかは知らないが、直接話をしていない彼がここまでダメージを負っているのだから相当なのだろう。
『そうだったのですか。…お疲れ様でした。ゆっくりお休みになれるといいのですが』
「うん、ありがとう。ほんと、今からでも休みにしてくれねぇかな」
乾いた笑みを浮かべながら言うひとらんらん、先程よりは少し足取りがマシになった。
誠実そうな彼がこう言うとは、一体相手はどんな会談をしたんだか。
「うわーんAちゃーん！」
総統室の扉を開けた途端こちらへ突進してきたオスマン。
そのまま肩の辺りに腕を回されて軽く抱きつかれる。
驚いて固まっていたが、隣に居たひとらんらんによってすぐにオスマンは引き剥がされた。
「何やってんだよお前」
「うー、もう疲れためうーしんどいめうー癒されたいめうー」
語尾が崩壊しているオスマンは心底参っている様子だった。
ひとらんらん曰くキレそうだった、というのを我慢した結果がこれなのだろう。
何か声をかけようかと思案していると奥から聞こえた咳払い。
その音でここがどこだか思い出す。
「…A、会談の結果を話すからそこに座れ」
威圧的なグルッペンの声にAは早々に逃げることを諦めた。
側に居たトントンがため息を吐くが、彼が口を開く前にオスマンが勢いよく手を挙げる。
「グルッペンお茶会！お茶会しよ！お茶会しながら話そ！もう甘いもんないとやってられん！」
「ふむ…Aはどうだ？」
『私は構いませんよ。…よろしければひとらんらんさんもご一緒にいかがですか？』
え？俺？と本人は疑問符を浮かべたが、賛同したオスマンに促されてすぐに首を縦に振る。
その様子はなんとなくだが少し嬉しそうだった。
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はろ - 初コメ失礼します。今日初めてこの小説を見つけ一気に読んでしまいました。素敵な作品をありがとうございます！ (2019年5月10日 23時) (
レス) id: 04eaede967 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - あ、あの、エーデルが死ぬと思ってなくて思わず涙が……(T ^ T)作品好きです！ま、まさかのおおおおってなっておりますっっ！ (2019年4月26日 17時) (レス) id: 0dc2b364d7 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - フーさんさん» コメントありがとうございます。ボキャブラリー広いですか…！？まだまだ勉強不足な面もありますが、そう言っていただけて嬉しいです！ありがとうございます。続編もあるのでよかったらご覧になってみてください。 (2018年3月14日 21時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
フーさん - 主様のボキャブラリー広すぎるぅううう… (2018年3月14日 13時) (レス) id: c25a3a0724 (このIDを非表示/違反報告)
璃亜(プロフ) - 遊馬さん» コメントありがとうございます。まだまだ拙いですが、お褒めのお言葉とても嬉しいです…！お気遣いありがとうございます。次作もどうぞよろしくお願いします。 (2017年7月7日 14時) (レス) id: 97b5822f0b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：璃亜
| 作成日時：2017年5月24日 22時
