天使の証明 II ページ13
警告のようにドクドクと心臓が脈打つ。それは血管を巡って鼓膜を犯していく
こんなチビと知り合っただけでまさかこんな事になろうとは一体誰が予想出来ただろう。まさに青天の霹靂。最早後には引けない所まで来てしまったのではないかキバナよ ここは腹を括るしかないのだ
「見てやるよ」
オマエが天使であるという正銘
その証をな
するとAは、ぱっと表情を明るくして一つ大きく頷く
『見ててね！』
おう。と短く返事をすればAは空を一瞥した後
神に祈りを捧げるように手を組み目を瞑った
『主よ…』
現ガラル最強のジムリーダーとまで言わしめたこのオレさまがちょっとやそっとのことで動じてなるものか！その程度で終わるような男ではいつまでたってもダンデに勝てるわけがない。
自分にそう言い聞かせ平静を保つ
沈黙が続く中、Aがすぅ…と、ゆっくり息を吸った。
緩く風が吹き始めると、歌うように何かを唱えだした。と同時に淡い光がふわりとAを包んでいく
「な…っ！？」
光は次第に強くなり、歌が終わる頃には閃光となり視界を覆った。
眩しかったのは一瞬のみで
恐る恐る目蓋を開けば、目の前の光景に己の目を疑った
そう。目の前の少女
その小さな背中には、神々しく光を放つ純白の翼が生えていたからだ
長いまつ毛を携えた瞳がゆっくりと開かれ、オレを見据えた
「………」
『信じてくれた？』
言葉を失うオレに微笑みかける
「ちょ、ちょっとタンマ…」
信じられない光景に目眩がしてうずくまる
悪い。正直信じてなかった
だが紛れもない証を見せられてしまった
つまり本物の……
オイ…ちょっと流石のオレさまでもそろそろキャパオーバーするぞ
「あー、わかった！信じる信じる！」
乗り掛かった船だ。こうなりゃとことん付き合ってやるよ。天使といえどこんなチビひとりにさせるのは忍びないしな
「ソレ普段はしまっとけよ」
『それ？』どれ？と首を傾げるAに"背中の"だと自分の背中を指して教える
『ダメ？』
「ダメだ」
『うー』
「……つーかソレ、もしかしなくても飛べる…よな？」
『うん！飛べるよ』
だよな…うん。分かってた
飛ばれたら一発アウトだ。フライゴンで誤魔化せるかどうか
「騒ぎになるから絶対に人前で飛ぶなよ」
『んー…キバナさんがそう言うならA頑張る！』
上手くやっていく秘訣としてはとんでもない事に首を突っ込んでしまったのではないかなどと考えない事だな…
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愛っち(プロフ) - 天使の主人公ちゃんとキバナさんとのやり取りがホッコリします！次の更新頑張ってください‼️ (2022年4月24日 16時) (
レス) id: d531dd11f3 (このIDを非表示/違反報告)
ＡＲＵＰＡＫＡ - 夢主ちゃんには幸せになってほすぃ… (2020年1月29日 22時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
sk - 好きです！次の更新待ってます！ (2020年1月28日 19時) (レス) id: f3d3ee67c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：流衣 | 作成日時：2020年1月4日 1時
