モス ページ35
その後、スヴェトラーナさんは、岩息さんと共に大陸へ渡ることにしたらしい。
そして彼らと別れた、今現在。
私は、何故か白石由竹と向き合っていた。
「初めまして。白石由竹です。独身で彼女はいません。付き合ったら一途で情熱的です」
一息でそう言い切ると、白石は、どこか格好つけた顔で私に手を差し伸べて握手を求めてきた。
「……えっと…」
差し出された手と彼の顔を見比べながら、戸惑ってしまう。実は彼とは旭川で一度あっているのだが、訂正するのも面倒だし、まぁいいかと思って自分の名前を名乗って彼の手を握ろうとした時、横から誰かの手が伸びてきて、私と彼の手のひらの間に割り込んできた。
「おい。貴様は何をやっとるんだ？」
「痛ェっ！？」
鯉登少尉が、思い切り彼の手を抓っているのが見える。
「鯉登ちゃん、酷いよ！いきなり何すんのさ！！」
「気安くAに触れるな。この助平め！」
「何言ってんだよ！ただの挨拶だよ、挨拶！」
「嘘をつけ！下心ありありのくせによく言えたものだ！」
「え〜？何のことかなぁ〜」
白石…さんはそう言って、そっぽを向いて口笛を吹き始めてしまった。そんな彼に鯉登少尉殿は、「腹立つなこいつ…」と呟いて舌打ちをしている。
「ていうかさぁ、どうして鯉登ちゃんがそんなにムキになるわけ？いくらAちゃんが可愛い子だからってちょっと過保護すぎない？」
「っそ、それは……」
「あー、はい。分かりました。もう何も言わなくて大丈夫。俺、察したから。へー、そうなんだぁ」
「な、なんだその目は……！やめんか、気色悪い……ッ」
「いやぁ、ご馳走さま。若いねぇ」
ウンウンと一人何かに納得しながら、一人で勝手に話を進めてはニヤついている。
そして、白石さんは再び私に向き直ると、「あ、ちなみに俺はそんなの抜きで、Aちゃんとは、清きお付き合いを希望しておりますのでよろしくお願いします」と頭を下げてくる。
「は……はあ」
正直なところ、彼が一体どういうつもりで言っているのかは分からなかったが、とりあえず曖昧に返事をしておいた。
すると、すかさず鯉登少尉が間に入り、今度は白石さんの胸ぐらを掴み上げている。
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塩わさび(プロフ) - くろわっさんさん» コメントありがとうございます。毎日だなんてとても嬉しいです☺これからも宜しくお願いいたします！ (6月18日 21時) (
レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» 何を企んでいるんでしょう…😏😏 (6月18日 21時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
くろわっさん - 最高です😭😭😭💖毎日のように読ませていただいております！！これからも楽しみにしています🙇🏻♀️💖💖 (6月7日 0時) (レス) @page43 id: 046a741a21 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 尾形さん一体何を・・・。てかいつの間にか尾形さんと鯉登さんとの三角関係に！！？？ (6月6日 22時) (レス) @page43 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» ですね☺共感していただけて嬉しいです💕 (6月6日 12時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2023年5月14日 23時
