アイヌの女の子 3 ページ8
「Aッ！！しっかりしろ、立てるか！？」
鯉登少尉は私の側にしゃがみ込むと、私の体を起こそうとするが、痛みでうまく立てない。
どうやら、噛まれたときに牙がだいぶ深く刺さってしまったようだった。
「Aッ……Aッ…！すまん…私のせいだ…ッ！！」
鯉登少尉は、顔をしかめながら、私の体を支えている。
「鯉登少尉殿…。私は、大丈夫ですから…早く逃げてください…」
そう言って微笑みかけると、彼は「馬鹿すったれ！こんなときに何を言っているんだ！」と首を横に振った。
「…少し我慢してくれ」
そう呟いたかと思うと、突然、私の膝裏に腕を回し、そのまま横抱きにして立ち上がる。そして、そのまま走り出した。
「お手を煩わせてしまい…申し訳、ございま…」
「喋るな、傷口が広がる！……来たぞ、月島ァ！」
後ろを振り返ると、先程の生物が追いかけてきていた。どうやら、先程の銃弾は当たらなかったらしい。杉元さんが一発撃ち込むが、横に避けられてしまう。
こうなったら、私がやるしかない。鯉登少尉に止まってもらうよう、口を開きかけたそのとき、どこからか犬の鳴き声が聞こえてきた。
「エノノカ！」
「ヘンケ！」
声のした方向をみると、老人が犬を引き連れてやってきた。犬橇だ。急いでみんなで橇に乗り込む。
「パーセ！！」
「ヘンケが"重い"って言ってる！犬が疲れちゃう！」
「谷垣一等卒！！貴様のせいだ、牝牛のように太りよってからに！！」
「ええ？」
谷垣さんがなんで自分なんだ、とでもいいたそうな顔をしている。すると、杉元さんが谷垣さんの胸をさわり出し、「そうだな……肥えすぎだ」と同意すると、谷垣さんを橇から引きずり落とした。
「走って痩せろ、谷垣一等卒」
鯉登少尉がそう冷たくあしらうのを聞きながら、私は一人、谷垣さんへ心の中で謝罪するのだった。
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塩わさび(プロフ) - あもさん» 雄みある、押せ押せ鯉登少尉にしてみました👏👏 (2023年3月12日 16時) (
レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 鯉登さーーーーーーんッ(；ﾟДﾟ) 鯉登さん夢主と急接近しまくりでもうパニック！！！ (2023年3月5日 20時) (レス) @page41 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» 本音がポロっと出ちゃいましたね…😳💕 (2023年2月22日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - まっ///鯉登さんべた褒めですな〜♡♡♡ (2023年2月19日 19時) (レス) @page18 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» コメントありがとうございます。やっとこさ仲直り（？）できました🥰 (2023年2月11日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2023年2月10日 22時
