もしもの話 3 ページ31
そこで目が覚める。まだ辺りは薄暗く、夜明け前だった。
何となく再び眠る気にもなれなくて、私は布団から起き上がると、自分の両手を広げじっと見つめた。
夢の中とはいえ、彼女に触れた感触がまだ残っている気がしたからだ。
「……アシリパ」
…不思議な、夢だった。
あの夢の中での会話や行動には、全く身に覚えがなかった。なのに、夢の中の私は、まるでそれが当たり前のように、彼女たちのことを受け入れていたのだ。
そして、夢の中にも関わらず、私は確かに感じていた。彼らとともにいる幸せを。
あの夢は……きっと、私が、もし杉元さんたちと出会っていて、辿っていたかもしれない未来なのかもしれない。
「……なんて……馬鹿らしい」
そう呟くと、私は小さくため息をついた。
いくら夢に見たとしても、所詮は夢だ。そんなことあるはずがない。
杉元さんが昨夜、変なことを言うから…妙なことを考えてしまっただけだ。
私は自分に言い聞かせるように、何度も頭を振るう。しかし、一度考えてしまうと、どうしても夢の内容ばかり思い出してしまう。
……あんなこと、あるはずないのに。
私はもう一度、深い溜息をつくと、身支度を整えるためにそっとベットから降りた。
私達は再び酒場に来ていた。約束を守ったので、犬を返して貰おうと思ったのだ。杉元さんたちの活躍は瞬く間に広まったようで、今夜刺青の男が出場するのではないか、と店主は言う。
「『大勢がお前らの勝ちに賭ける』。『お前らがワザと負けてくれれば俺は大勝ちできる』…と言っている」
「そんなことより犬を返す約束と、Aカッケマッの話は？」
「『八百長が終わったら返す。そこの女の件もだ』…と言っている」
店主はそういうと、にやりと嫌らしく口角を上げ、私を見た。値踏みをするような視線に居心地が悪くなりながらも、私は黙って成り行きを見守る。
すると、杉元さんは店主の頭を鷲掴みし、無言で髪の毛をぐしゃりと握り潰すように力を込め、抜き始めた。当然、誰も止める者はいない。
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塩わさび(プロフ) - あもさん» 雄みある、押せ押せ鯉登少尉にしてみました👏👏 (2023年3月12日 16時) (
レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 鯉登さーーーーーーんッ(；ﾟДﾟ) 鯉登さん夢主と急接近しまくりでもうパニック！！！ (2023年3月5日 20時) (レス) @page41 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» 本音がポロっと出ちゃいましたね…😳💕 (2023年2月22日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - まっ///鯉登さんべた褒めですな〜♡♡♡ (2023年2月19日 19時) (レス) @page18 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» コメントありがとうございます。やっとこさ仲直り（？）できました🥰 (2023年2月11日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2023年2月10日 22時
