ウトマン 2 ページ2
「少尉殿。月島軍曹の言うとおりです。少し、持ちすぎではないでしょうか」
「…。…お前までそんなことを言うのか」
「いえ、でも……これではいざというときに動けなくなってしまいます」
「ぐっ……。う、うるさい！余計なお世話だ！だいたい、お前には関係ないだろう！！これは、私の私物だ。私の好きにさせろ！」
「しかし……」
「何なんだ、お前は！！さっきといい、私を苛立たせおって！！楽しいか！！」
「えっ」
そんなつもりはない。ただ心配しているだけなのに、どうして怒られてしまうのだろう。
先程も怒られてしまったし、鯉登少尉と私はこれまで、たまたま上手くいっていただけで、実は相性が悪かったのかもしれない。
……いや、思い返せば最初から悪かったのかも。
「もういい！！貴様の顔など見たくない！！私に関わるな！！」
「鯉登少尉！」
「……。…申し訳、ありません…」
月島軍曹が咎めるような声を上げる。だが、鯉登少尉が悪いわけではない。私が悪いのだ。
きっと、私と鯉登少尉とは根本的に合わないのだ。
そう思うと、なんだか悲しくなってきて、じわりと視界が滲んできた。何だろう、なんか変だ。どうして、こんなにも悲しいのだろう。
そう思っていると、鯉登少尉はハッとしたような表情を浮かべ、ばつが悪そうに私から視線を外す。
私も気まずくて、視線を下に向ける。すると、「おい、ちょっと待てよ」と杉元さんの声が聞こえてくる。
「そんな言い方ねぇだろ。この子は、あんたを心配して言ってんだぞ」
「……〜〜ッ知らん！そんなこと頼んでいな………ヒッ！！」
鯉登少尉のどなり声が突然、悲鳴に変わる。何事だと顔をあげると、彼の行李の中から何やら小さな男の子と一匹の犬が見えた。
よく見ると、アイヌの子だ。鯉登少尉は「なんだこの汚いのはッ！」と叫ぶと慌てて、谷垣さんが「チカパシ！？」と驚いたような声をあげる。どうやら知り合いのようだ。
「谷垣が連れていた子供か……。北海道へ戻る船に頼んで送り返しておけよ」
「北海道戻っても、俺がいる場所ない……」
月島軍曹が呆れたようにそういうと、チカパシと呼ばれた男の子はそう返す。月島軍曹はその様子に、何とも言えない表情をすると、谷垣さんが責任を持つことでなんとか許された。
一方、犬の方は杉元さんが何度も助けられている、ということで何かの役に立つだろうと連れて行くことになった。
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塩わさび(プロフ) - あもさん» 雄みある、押せ押せ鯉登少尉にしてみました👏👏 (2023年3月12日 16時) (
レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - 鯉登さーーーーーーんッ(；ﾟДﾟ) 鯉登さん夢主と急接近しまくりでもうパニック！！！ (2023年3月5日 20時) (レス) @page41 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» 本音がポロっと出ちゃいましたね…😳💕 (2023年2月22日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
あも(プロフ) - まっ///鯉登さんべた褒めですな〜♡♡♡ (2023年2月19日 19時) (レス) @page18 id: 656bb5ebbb (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - あもさん» コメントありがとうございます。やっとこさ仲直り（？）できました🥰 (2023年2月11日 20時) (レス) id: bea5a70fe9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2023年2月10日 22時
