48.目と目が合えば恋に落ちる ページ48
「アンタに自覚がないなら、俺が教えてやりましょうか」
鼓膜に直に届く彼の声が心地良かった。
「俺が抱きついた時、いつも何でもないように誤魔化す癖して耳が真っ赤になってること」
外の気温に反して、耳元を掠めたその吐息はあまりに熱かった。
「今日のライブでもおひぃさんとか茨、ナギ先輩のファンの子には良い顔して、俺に向けたうちわ見ないようにしてたこと」
徐々に腰に回ってくる大きな手がこそばゆくて、キミの話している内容なんて殆ど頭に入って来なかったけれど。
「ステージ裏でキスした時、平静装って顔真っ赤だったこと」
心底愛おしそうに私を見るその目が
「今だってほら、夏でもないのに顔真っ赤」
私をどうしようもない気持ちにさせてくる。
「アンタが思ってるより、俺は本気でアンタのこと好きなんですよぉ、Aセンパイ？」
再度、彼の唇が落ちてきた。
さっきよりも長くて、でも、優しくて。
「…ふふ、何その間抜けな顔。もしかして俺がファーストでした？」
にんまりとコチラを見る漣くんは、楽しそうの一言である。
好きって言えば唇奪っていい訳じゃないからな、とか思いつつ、どうせ聞かないってわかってる自分もいて。
「いやファーストではないけど…」
「もっかいする」
「キレんな意地になってせがむな怖い」
道端でやめろと無理やり剥がせば、「道端じゃなければいいんすか」と真剣そのものな顔で言われたから一発殴っておく。
「センパイはいつから俺のこと好きなんすか〜？」
「好きなの前提で話進めるのね、キミ」
「だって好きでしょ」
「…うーん」
「嘘でも好きって言って」
いや、嘘ついてまで言わないけど。
「…目があった時、かなぁ」
私がそう言うと、珍しくきょとん顔の可愛い漣くん。
そんな顔もできるんだ、なんてちょっとキュンとしてしまうのは、もう、きっと、そういうことなんです。
さらりと私の手を握った彼に、手を握るのは寮に着くまでだからと先に釘を打っておけば、「え？これからセンパイのお家でアレコレするんじゃ…」なんて本気で困惑されたのでもう一度殴る。
「本当にキミって残念」
「それでも好き、でしょ？」
「……そうだねぇ」
「はぁ〜〜〜可愛い襲う」
「そういう所だよ」
一人ブツブツと変なことを呟き続けている彼を、ちらと横目で覗けば、その爛々と光る金色の瞳と目が合って。
「…見惚れてました〜？」
そう冗談交じりに笑うキミが、
どうにもむず痒い気持ちにさせてくるから。
「そうかもね」
_目 と 目 が 合 え ば 恋 に 落 ち る !
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琉星(プロフ) - ストーリーとても面白かったです！完結お疲れ様でした！Eden好きなのでめっちゃ読み進められました‼︎これからも頑張って下さい‼︎ (2022年4月7日 2時) (
レス) @page50 id: 7ae148b3cd (このIDを非表示/違反報告)
結 - ありがとうございます！素敵な作品を作って下さって本当にありがたいです！これからも頑張って下さい！ (2021年6月20日 13時) (レス) id: de81aa094a (このIDを非表示/違反報告)
繕*(プロフ) - アニメ大好き！九喇嘛朱雀♪さん» そう言っていただけて嬉しいです！私もEdenが一番です笑コメント有難うございます、これからも頑張ります！ (2020年3月20日 13時) (レス) id: 22ad2b6ffc (このIDを非表示/違反報告)
アニメ大好き！九喇嘛朱雀♪ - 私、凪砂くん推しなんですけど最高でした！Edenの皆大好きで、他のユニットも好きなんですけどEdenはズバ抜けて好きなんです！他の作品も待ってます！これからも頑張ってください！ (2020年3月19日 21時) (レス) id: cca3220680 (このIDを非表示/違反報告)
繕*(プロフ) - 胡蝶蘭さん» そう言って頂けて光栄です…！コメント頂くのも二度目ですよね…？本当にここまでお付き合い下さり有難うございました！また別の作品でお会いできれば嬉しいです。コメント有難うございました。 (2020年3月16日 21時) (レス) id: 22ad2b6ffc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：繕 | 作成日時：2019年8月23日 15時
