【見舞い】END ページ41
寝室から出て洗面所からタオルを持ち出し水で濡らして相棒のところに戻る
その間も寝室からは呻き声が聞こえていて、なんなんだ･･･と思考回路を巡らせる
･･･まさか死んだりしねぇよな？
13｢ちょっと失礼｣
濡れたタオルで顔の汗を拭き取ってやる
すると少し表情が和らいだ･･･気がしたがまた戻っちまった
13｢お前の体調不良の原因、わかってんのか？｣
｢っ･･･わかってる、けど言わない｣
13｢言わないって･･･まさか本当に死んだりしねぇよな？｣
｢え？死ぬって、だれが？｣
13｢お前だよ｣
｢そんな、たいしたことないから･･･気にしないで｣
13｢そんな辛そうな顔されてたら放っておけねぇだろ？｣
｢･･･ただの生理だから｣
13｢は？生理？｣
ぼそっと呟かれた相棒の体調不良の原因にきょとんとしてしまう
13｢･･･なんで言わねーんだよ。なんかの病気かと思っただろ｣
｢だって、冷やかすと思ったから･･･｣
13｢俺はんなガキじゃねーよ｣
ビシッと軽くデコピンすると相棒は『うっ』と顔をしかめた
可愛い
ってそんなこと言ってる場合じゃない
13｢薬は？｣
｢飲んだ｣
13｢腹の痛み和らげるのってどーすりゃいいんだ？あー･･･｣
｢･･･お腹、摩って｣
13｢え？｣
Aは布団を捲って俺の手を腹に乗せる
13｢A？｣
｢ここ、摩ってて。少し押す感じで｣
13｢んー、こうか？｣
｢そう。13の手、大きくて･･･安心する｣
13｢そうかよ。それならよかった｣
｢でもちょっと冷たい｣
13｢あ”？やめるぞ？｣
｢へへっ、冗談だよ｣
へらっと笑う相棒の顔を見て少し安心する
少しはマシになったか？
と思ってると相棒はうとうとし始めた
13｢眠くなってきたか？｣
｢うん･･･おちつく｣
13｢そのまま寝ちまえ｣
｢そうする･･･おやすみ、13｣
13｢おう、おやすみA｣
｢あり、がと･･･｣
そう言うと相棒は眠りについた
寝顔はさっきの辛そうな顔とは真逆で安らかな顔をしている
ベッドの端に座り頭を撫でてやると微笑んでいるように見えた
･･･くっそ可愛い
このまま生理痛なんてぶっ飛んじまえばいいのにな
早く元気になって一緒にバトル行こうぜ、という思いも込めて額にキスを落とした
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作者名：チェシャ | 作者ホームページ：https://twitter.com/Cheshire0811/likes
作成日時：2022年9月16日 17時
