遠井さんとLlNEふるふる ページ6
「ねぇ、遠っち。」
「その呼び方やめてもらっていいかな?で、なんの用?」
放課後、家に帰ろうとしているとジェルに呼び止められた。
「遠井さんスマホ持ってる?」
「持ってるけど…」
「じゃあLlNE交換しない?」
そう言うとジェルはスマホを取り出した。私もスマホを出す。
「やっぱりスマホもピンクなんだねw」
「いいでしょ、好みなんだし。」
某アプリを起動しながら言う。こいつマジ人罵んの上手いな。
「ジェル、ID教えて。」
打ち込もうと待機してると、ちょっと待った、と止められた。
「せっかくなんだしさ、ふるふるしない?」
え、あのなんでそんな面倒して追加する機能つけたのかよく分からないふるふる機能?
「そんな物好きな人いたんだね…」
ジェルならやりそうだとは思ったけど。
「はい、じゃあふるよ。」
私は軽くスマホをふった。初めてだからちょっと楽しみかも。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
ぶんぶんと頭から思いっきりスマホをジェル。は?
「なにやってんの?バカ?スマホ壊れるでしょ!」
「天よ!我に力を!シャイニング・ダークネスシェイク!」
マジで馬鹿かよ。天に力貰ってんのになんでダークネスなのよ。
「本気でスマホ壊れるからやめよ?」
もう一度声をかけたがジェルはガン無視だ。…仕方ないな。
「いでよ!卍卍卍卍卍卍!更に回転!卍手裏剣プラチナ流星群!!」
ドドドドドッ 本当になぜこれが使えるのか、全く理解不能だが何とかジェルを
正気に戻した。
「遠井さん…今、俺、何してた…?」
「もう!そういうのいいから、早く交換しよ。」
「それが、手が止まらないんだ。」
は_。嘘でしょ。
「てか待って?そのまま振ったらマジで壊れるから!」
そう言ってもジェルの手は止まらない。どんどん加速していくばかり。
「くっ!どうしたらいいんだ…うっ…腕が…静まれ…!」
ガンガンガン ほんと変な音なってるって!
「こうなったら振り続けるしかない!最大奥義!ストロングシェイク・クレイジー!!!」
「クレイジーじゃなぁぁぁぁい!!」
バキッ 嫌な音がしてジェルのスマホを見る。
「あ…」
ジェルのスマホには大きな亀裂が入っていた。いつも小煩いジェルだけど、スマホ壊れたら流石にショックだろうな。
「あ、ど、どんまい!」
ジェルが悪いし言うこともなかったので軽く慰めた。
「うわっ!やべ!莉犬くんのスマホ壊れたw」
…お前、友達のスマホで何してんだよ。
一緒に謝りに行きました。
ラッキー人物
遠井さん
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作者名:どんにゃす | 作成日時:2019年5月19日 18時