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『本当意味わかんない!あの態度!なんなの!』
いつの日かさつきに愚痴ったことがある。
何をしても全部無視され、注意も聞かずテーピングもさせては貰えない。
マネージャーってなんだろう、私って迷惑なのかな?やめた方がいい?と本気で考えた。アイツのせいで。
「私も、一軍昇格の為に声掛けた時はそんな感じだったよ。今は懐いてくれてるけど」
さつきには普通、なのに私にはあの態度。
それが余計に気に入らなくて、やっぱり男は胸が大きくて可愛い子が好みなんだと。どっかのガングロと同じじゃねーか。
『これからやっていける自信ない』
そんなさつきへの愚痴を思い出しながら、目の前にいる従兄妹にそんな弱音を零す。
そういえばさつき含めて、キセキの世代(黄瀬以外)は私の事をもう嫌いだろうか。
みんながわからない、と泣いたあの日から関わったのは幼馴染である大輝とさつきだけ。
またみんなの、あんな悲惨ではない楽しそうにしてるバスケがみたいなんて叶わない願望を抱きながら。
「そうは言っても、黄瀬とも仲良くしてくれなきゃ困るからな。うちはチームプレイを捨てたりはしないし、選手とマネージャーでいざこざ起こされても困んの」
少し厳しく私に言う従兄妹の顔は、しっかりキャプテンをやっていた。
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作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時