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Aside
黄瀬くんが戻ってくる頃には幸男も戻ってきていて。
本当に軽く少しミーティングをして、その日はホテル泊まりだった為ホテルに戻る。
明らかに黄瀬くんは何か考え込んでいて、あの子は黄瀬くんの好きな人なのかな、と勝手に考えて。
別に私が黄瀬くんのことを好きじゃないくせに、こうやってよくわからないことを考えて。
「…Aっち、後で俺の部屋来れる?」
本当は女の子が男の子の部屋に行くのもよくないし、あまりそういう事はないようにと監督からも言われていた。
それに私の今の精神状態敵にも、あまり黄瀬くんとは話したくなかったんだけど。
『いいよ』
こんなに苦しそうな黄瀬くんを、放っておきたくない気持ちの方が勝ってしまった。
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ホテルに着いて、少し自分の荷物を整理した後に黄瀬くんの部屋へ向かった。
しばらく自由時間だけど、あまりはしゃぐなと監督と幸男から念を押されていたから、皆休んでいるだろう。
「Aっち、」
今すぐにでも壊れてしまいそうなその身体に、私はどうしてあげることができるのか。
なんで私が呼ばれたのか、色々考えても答えなんて出てこなくて。
私が何か返事をする前に、黄瀬くんは私を抱きしめた。
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作者名:愛璃珠 | 作成日時:2021年8月7日 20時