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ひとしきり泣いたことで顔をあげるのが恥ずかしくなった。
なんせ菊池や山田、中丸も近くにいるような気配があったから。
とりあえず一番近くにいた相葉くんに耳打ちした。
和「まーくん、CMまだ？(小声)」
雅「まだ俺らのV中。
どーせ顔あげられないんでしょ。
一旦寝ときなよ。松潤体温高いからねれるでしょ？」
幼馴染のこいつには俺のことなんてぜ〜んぶお見通し。
でも今の俺にはそんな彼の冗談半分な言葉も突っ込めず、
目元も優しく閉じるように撫でられた手にすべてを委ねた。
潤side
たった二言、相葉くんと話しただけで急にニノの体が重くなるのを感じた。
潤「寝…た？」
雅「ごめーとー」
翔「御名答な？」
智「ねれてなかったんだろ？」
翔「CM入ったら目元冷やしに行ったことにしてもらう予定。
その直後からはドラマだから時間は大丈夫」
VTRが終わりすぐにドラマへと移ったこともあり、
熟睡の域に達しかけている和を起こさぬよう抱き上げて楽屋へと運んだ。
安定にその役割は俺でいつからか任されるようになったその役割に思わず幸せのため息が溢れる。
出会った頃は俺のほうが身長が低かった。
でもいつの間にか俺のほうが追い越しちゃって、
無理して倒れそうになる和を見つけて運ぶのは俺がするようになった。
(ドラマ放送中)
和「ここどこ？」
翔「お、起きた？」
潤「ちょうどよかった。俺の腹筋ももう限界」
和「潤くん…大好き…ありがと」
寝起き特有のふわふわ感と年齢の割に水分量の多い目に松本潤、即効ノックアウト。
潤「あと少しでドラマ終わるからスタジオ行きな？
俺たち終わるまでここで待ってるからさ」
和「・・・やだ」
智「スタジオまで送るから」
和「…やだ…俺の近く…目に見えるとこにいなきゃやだ！」
翔「子供じゃないんだから駄々こねんな」
和「だってまたみんなでどっか行っちゃったらやだもん！」
雅「大丈夫、ちゃんと楽屋で待ってるよ」
和「…分かった…終わったら５人でご飯行く？」
早々に根負けの色を示したのは多分疲れててこれ以上抵抗する力がなかったから。
智「行列まで終わったらな？
待っといてやるから最後まで頑張ってこい」
かっこいいリーダーの言葉を背にスッキリとした顔でニノはスタジオへ入る重いドアを開けて入っていった。
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作者名：新杜 | 作成日時：2022年7月11日 13時
