歯車が必ず合うから (ページ6)

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今日も一方通行な大宮… ページ6

リーダーの画材を操る音と俺のギターを奏でる音だけが部屋の中に響く。
電気も最低限だけつけているから少し暗いくらい。

嵐として走って、一人になって、自分の無力さに気がついた｡
いつも隣に居てくれたはずの人がいない。
自分でも分からないけど常に大きな喪失感がつきまとった。
テレビで見る他のメンバーだって表情や声からなんとなく
感じられる不安と焦り。

どうしたって一人で楽屋が寒くてたまらなくて、コロナのときは何てことなかったのに今になって不安にかられて…
それ俺らしくなくて、バレないようにYouTubeを始めた。
動画なら自分の編集次第で感情なんて隠せると思ったから。

ここまでの思いを前半に込める。
『感謝』という言葉に合うように優しく勇気つけるように。
思いを込めるというよりは今の俺の思いを全てメロディーにして行く。たぶんそれが『感謝』だから。

正直正解なんて分からない。

だけど伝えたい思いがあるから。

『感謝』とかじゃ足りないくらいの思い。

僕ら嵐が伝えられる最大限の思いを込めて。

そして俺が伝えたいメンバーへの『感謝』を込めて。

いつもの俺じゃ恥ずかしくて言えないけれど。

音ならバレないからいいよね。