歯車が必ず合うから (ページ34)

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場所は嵐御用達の小料理屋。
来る理由なんて相葉くんの中学の同級生がやっているところなので融通が利くというくらいだけど。

和「バライティー、映画、ドラマ全部１本ずつオファーが
　来てるんだけど受けるか決めれなくて・・・」
智「ニノが？珍しいなぁ」
和「あ、いや・・・」
智「あれだろ、みんなと同じベクトルで進めてないって
　思ったんだろ？」
和「何で分かんのよ」
智「ニノが俺のこと分かるように、俺だってニノのこと
　ある程度は分かる。だから隠そうだなんて思うな」
和「ごめん」
智「別に謝んなくていいけど」
和「あ、うん」
智「受けたいのはあるの？」
和「バライティーは受けたい。好きだし」
智「映画は？」
和「分かんない。面白そうな題材だけど、ある意味あり
　がちな内容だし・・・」
智「ドラマは？」
和「数字のこと気にしなくていいならやれると思う・・」
智「どういうこと？」
和「キレるって言うか、そういう怒るのが多いから本気で
　やったら駄目かなって・・・」
智「演技は本気でぶつかるもんだろ？」
和「でもさ一応っていうか俺ら人気商売じゃん。
　だから好感度とか視聴率とか関係して・・」
智「言いたいやつには言わせときゃいいんだよ。
　俺らは俺らのフィールドで俺らが見せたい
　ものを見せればいい。
　お前はお前がやりたいものをやればいい。」
和「俺がやりたいもの・・バライティーと・・ドラマ？」
智「うん、なんで？」
和「見れないから・・・子供たちだけじゃ見に行けない
　から、子供たちにたくさんの映像作品に触れてもらう
　ためにはドラマの方が映画よりいい。」
智「答え知ってんじゃん。連絡してこい。」

(個室から退出)
これからも俺はリーダーを頼ってしまうんだろう。
でも何も言わず答えてくれるリーダーにこんなにも安心を覚えてしまう俺が頼らずに生きていけるわけないのに。