Fischer's 短編 2。 (ページ29)

今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:110,588 hit

｜ページ29

A
『鬼シル…、鬼タラコ…。』

こちらを一切見ないで軽く悪口を言われた。
言い直して、言われた所が余計。

シルク
「こっち向けよー。」

A
『一番私じゃないです…。』

Aの見え透いた嘘にメンバーが吹き出す。

まるで、笑ってはいけないシリーズの月亭さんを見ているようだ。

シルク
「あはははは！
そんな嘘が通じるかよ！」

A
『やー…だー…。』

ダーマ
「王に反抗とか謀反かよ。」

ぺけたん
「Aは、シルクには勝てないよー。」

ンダホ
「特に、今の状況だとね。
嫌がれば嫌がる程楽しむよ、多分。」

マサイ
「多分つーか、確信だな。」

皆に色々言われるが一歩もモトキから離れようとしないA。

シルクが軽くため息をついて、

「しょうがねーな。」

シルクがAの腰辺りに腕を回して
モトキから引き剥がすように持ち上げる。

Aはパタパタとふくれっ面のまま抵抗するがシルクは難無くぷらーんと持ち上げる。

ザカオ
「あははは！パンダみたい…！」

ンダホ達がホントだ、と言って笑っている。

ぺけたん
「かーわいー！」

A
『離して下さ…い！』

シルク
「離したら逃げんだろ、この反逆者め。」

そのままさらに持ち上げて、Aをお姫様抱っこ
する。

Aが顔を赤くして、黙り込んでしまう。

シルク
「今、このまま告白するか、
降ろして告白するかどっちがいい？」

俺の言葉に反応して、彼女が顔を向ける。
案外近いことに気づいたのかまた逸らす。

ダーマ
「ジャイアンみたいなこと言ってる。」

A
『そ、そうですよ…！』

シルク
「言っとくけど俺、今王様だからね！？

中々の猶予与えてると思うんだけど…？」

ダーマくんの考えに乗ったが正論でシルクくんに
返される。

もう、思い切って勢いを重視して、彼の服をぎゅっと掴んで引き寄せる。

私とシルクくんの距離が縮まる。

A
『好き……。』

シルク
「ダメ。」