Fischer's 短編 2。 (ページ30)

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シルクの即答のダメ、という言葉が返ってきて
Aがフリーズする。

シルク
「マジで、って言ったろ？

ノリで言っちゃえ感が強い。」

A
『そんな事n…』

シルク
「俺が、納得いかない。」

そう言うとゆっくり床に降ろし、笑みを浮かべて

シルク
「もーいっかい。」

Aが口を結んで涙目で俺を見つめる。

そういうのが、煽ってるんだって…。

そして、逃げようとするからAの腕を掴んで
捕まえる。

シルク
「はい、逃げようとしない。」

彼女が顔を逸らしながら黙り込む。

シルク
「言わなきゃわかんねーし、
伝わんねーんだけど？」

すると、俺の両手をそっと握って顔を俯かせながら

A
『言うので……後ろ向いててくれませんか？』

彼女の表情を盗み見してみると、赤面させて目が
潤んでいる。

さすがにこれでヤダとか言えねーなー。

本音は真正面からじっくり見てやりたいけど。

シルク
「おぅ、分かった。」

胡座をかいた姿勢でくるりと回転しAから背を
向ける。

少し待っていると

A
『シルクくん…。』

思わず後に振り向きそうになるが、耐えてなに？と返した。

A
『シルクくんが好きになっちゃいました…。』

命令だとしてもAから好き、の2文字を聞いて
思わず顔が緩む。

そして、終わりかと思って後ろを少し振り向いた時

A
『…ダメですか？』

とAが後ろからゆっくり抱きしめる。

不意打ちに体がピシッと固まってしまう。

視界にはちょうど抱きしめている彼女が入る。

シルク
「あ…、A……。」

シルクが怯んでつい、名前を呼んだのでAが顔を上げるとバッチリ目が合う。

すると、Aの顔はみるみる赤くなり
見ないで下さいって言ったのにー！とシルクから
離れる。

シルク
「ごめんごめん！…ごめん、
ほんとにごめん！……

もー…無理。」

体が自然と前に倒れ、耳を赤くしてシルク撃沈。

その様子を見てメンバーは爆笑した。