【文スト】猫化した2

お似合いな ページ2

しばらくすると、


(あぁ……そういえば……)
と与謝野女医が口を開いた。


与「太宰がとても慌てて階段を降りていったが、何かあったのかい?
太宰のあんな顔、妾は初めて見たよ。」


国「!?……それには事情がありましてね」



与「なんだい?その事情って」


国「…(かくかくしかじか)で……」

俺は太宰と先程話した内容を話した。



与「あぁ…なるほどね……
そりゃあ、Aは恥ずかしかっただろうね」


国「無自覚なのがまた怖い。」


与「無自覚じゃないかもしれないよ?」



国「……えっ?」


与「わざと言っていたとしたら?
あの二人は意外とお似合いかもしれないね……」


国「……そんな馬鹿なこと…相手は猫だぞ?」


与「今は猫かもしれないが、元は人間なんだろ?だったら戻せばいいじゃないか。」


国「そんな…自分で原因もわからずに姿が変わったのに、戻せるわけなんてない。」


与「そうかい?そのヘんは太宰の事だからどうにか出来るんじゃないかい?

ねぇ……乱歩さん。そう思わないかい?」


与謝野さんは乱歩さんに話を振った。


乱歩さんはこちらを見ずに窓の外を眺めているまま口を開けた。




乱「まぁ……大丈夫じゃない?」





外は日が紅く、傾きかけていた。





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