優しい人で、そして… ページ42
太宰さんが部屋を出ていった後、私はどうしようかとその場から動けないでいた。
ゆっくりと上を見上げると私を見ている……
此処の探偵社の社長……
怖くてつい目を背ける。
福「……怖いか?」
A『(えっ……?)』
急に話しかけられた事と、図星を言われたことにより、体がビクッとする。
福「(怖いのか…。(ショボーン))
……まぁ…座れ。少し話を聞かせてくれ。」
A『))コク』
私は、福沢さんが座った椅子の真ん前の椅子に飛び乗った。
福「今から質問をする。頷いて答えてくれ。」
A『(コクっ)』
福「まず…猫になった時のことは覚えているか?」
A『(ブンブンッ)』
私は首を勢いよく横に振る。
福「……そうか…
では、お前は……異能の持ち主か…?」
……異能……太宰さんも言っていた…。
異能ってなんだろう…
持ち主?どういう事なんだろうか…
A『(コテンっ?)』
私は頭にハテナがつく感じで首を傾げた。
福「……異能……聞いたことはないか?
この世には、異能の力を持った特殊な人がいることを。」
福沢さんは、詳しく話してくれた。
……なるほど…なんとなく噂では聞いたことがあるような……無いような……
でも、なんでそんなこと聞くんだろう……。
福「……知らないということは、ないと見るか……。
最後の質問だ。
誰かに恨まれを持たれたりするような事をした覚えはあるか?」
A『(ブンブンッ)』
首を横に振る。
福「……分かった。この件に関しては、こちらで引き受けよう。太宰も乗り気だったからな。金も要らん。」
A『(……いいんですか!)✩°。 ⸜(* ॑ ॑* )⸝』
福「……但し……
一つ、私からの願いを叶えてくれるか?
社員には、内緒にして頂きたい。」
A『(コテンっ?何でしょう?)』
私は首を傾げた。
福「…私の膝に乗らないか?」
A『!!!!(やっぱりぃぃい!!…)』
座って、私が膝に乗るのを待っている福沢さん。
やっぱり、猫好きなの!?太宰さんめ…こういうことか……
まぁ…依頼を引き受けてくれたし……
私は意を決して、膝にお邪魔した。
A『………』
福「………」
福沢さんは無言で私の背中を撫でる。
それが気持ちよくて、ウトウトしている自分がいる。
この人は……
実は、優しい人なのかもしれない。
そして、猫好き確定。
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nene(プロフ) - 光牙さん» 誤字の指摘の方ありがとうございました!全然気づいてなかったのでありがたいです! (2018年9月19日 0時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
光牙 - た前じゃなくて給えですよ(ありがとう) (2018年9月18日 14時) (レス) id: 5d2dd3883e (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - 赤珠(元 チョコうさ。)さん» どうもですъ( ゚ー^) (2017年10月30日 21時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
赤珠(元 チョコうさ。)(プロフ) - 味の素さん» いやいや!勉強してるの偉いです!! (2017年10月30日 20時) (レス) id: 5fa7fae13e (このIDを非表示/違反報告)
味の素(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年10月30日 20時) (レス) id: d5befd4dfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:味の素 | 作成日時:2017年6月12日 19時