影山家次女、好きな子には要注意5【逆ハー】

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日差しは届かない日陰の体育館裏とはいえ、今日は暑い夏の日、


そんな暑い日に二人は汗をかきながらピッタリとくっついたまま、及川が晴空に寄りかかる形でコツリと頭を合わせていた。



及川｢呼び名も変えよーよ｣

晴空｢…呼び名ですか？｣

及川｢うん、俺が太陽ってわかる呼び名。お前が言ってたトビオって奴に見せつけてやるの｣



泣いて縋った晴空の口からは、あきらかに男のものであろう｢トビオ｣と言う人物が出てきた。


その時は触れなかったものの、やっぱり惚れた相手から出てきた人物は気になる。


不機嫌な声を出しながら真面目に提案した所、晴空は何故か吹き出した。



晴空｢………ふっ、あははっ、｣

及川｢ちょっと！何がおかしいのさ！｣

晴空｢はははっ！及川さん、私の弟に嫉妬してはりますよ、…………っ、ふふ、｣

及川｢へ…………はァァあ？！｣

晴空｢ふふふっ、……うん、良いですよ。及川さんなら大丈夫そうだ｣

及川｢は？｣



地面に着いていた手を握られた。


突然の柔い感触に驚く。



晴空｢よろしく、徹さん｣



泣き過ぎで赤くなった目を細めながら、まるで“信じてますよ”という様に笑った。



及川｢とぉっ…………る……｣



名前呼び。



思ったよりも破壊力が凄いその呼び名に、及川は顔をりんごのように真っ赤にした。









それから、先輩に謝りに行って、岩泉に全てを説明した。



岩泉｢…なら、俺も呼び名変える。晴空って呼ぶわ｣

晴空｢えっ｣

岩泉｢お前は変えなくていいぞ、名前呼びなんかムズムズすっから｣



不審そうな顔をした岩泉も、晴空の言うことならと信じてくれた。



岩泉｢宜しく、晴空｣

晴空｢…はい！｣







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