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「大丈夫だよ。

お前がミスしたら

俺がすぐにカバーしてやっから」




『どうやって?』




「ダンス部の裏方なめんなよ?笑」






そう言うと、音楽が校庭中に

響きわたった。




ついに始まる…。


そんな焦りが私の鼓動を

余計早めた。








.








.








よかった…!

一曲目はなんとか上手くいった!




そう思っていた時だった。






安心してしまったせいか、

次の曲の配置を忘れてしまった。






『…』






どうしよう…。次どこだっけ…。




あ、そうだ!

風磨がいれば…!






『あれ…どこ……?』






さっきまで近くにいたはずの彼を

見失ってしまった。




みんなが移動していく中、

一人取り残されていく自分が

恥ずかしくて、

気がつけば目に涙が溜まっていた。




すると、






「おい、バカ!

何やってんだよ!!」






そう言って、彼は私の手を掴んで

走り出した。






正直、顔から火が出そうなほど、

嬉しくてたまらなかった。




でも、その嬉しさと同時に

込み上げてきたのは

(人1)に見られてるんじゃないかという

焦りだった。






自分の気持ちが

(人1)に気付かれてしまったら…




ふとそう思ってしまった私は、


"自分の気持ち"って何?とか、

なんで焦ってんの?とか、


そんな疑問よりも

彼の手を早く振り払わなければと、

なぜか周りの目ばかり気にしていた。






「お前、自分のポジションぐらい

覚えとけよ!」




『…』






あれっ…。

あたし、なんかおかしい。




なんで。

なんでこいつのことが

頭から離れないの…。






「おい、(人2)!」




『…あっ、ごめん。

聞いてなかった。笑』




「…」






"ふざけてんじゃねぇよ"なんて

怒られるのではないかと思って、

私はギュッと目をつぶった。




でも、






「あんまり深く考え過ぎんなよ」






彼は、そう言って

私の肩を軽く叩いた。








.








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xLuvx(プロフ) - 続き待ってます!更新頑張ってください!! (2015年6月7日 11時) (レス) id: aebc61ec1f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紫月華恋 | 作成日時:2014年12月9日 16時

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