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さっきの話は聞かれていたんだろうか。
慧の態度がいつも通りすぎて分からない。
だけど、それを聞いて
慧がどう変わることもないのだろう。
何故なら私は今までだって、そうやって慧に接してきたのだから。
今さらそんなことを聞いたからと言って
変わることなんて。
何となく、さっき抱き締められた感触を思い出していた。
あんまり慧らしくなかったから。
何で、あんなことしたんだろう。
A「あ、私そろそろ帰んなきゃ。」
ぼんやりと見ていたテレビ番組が終わって、ハッとする。
もうすぐ23時になる頃だった。
明日も朝から授業だ。
家に帰ってお風呂に入って寝なければ、
睡眠時間が取れなくなる。
裕翔「えー！帰っちゃうのー。寂しいなー。」
慧「………………」
A「慧？」
何にも反応を返さない慧の方を見る。
ベッドに座りながらテレビを見ていたはずの慧は
気が付くとテレビなんて見ずに自分の膝に頭を預けていた。
そういえばさっきから、
何にも喋っていなかった気がする。
裕翔「あれ、寝ちゃってる。いのちゃんって酔うと寝ちゃうタイプだよねー。」
A「いや、てか、裕翔君めっちゃ呑むね。」
裕翔「うん！俺すぐ楽しくなっちゃって、次の日ヤバいタイプだから。明日とか絶対しんでる。」
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作者名：環
| 作成日時：2018年4月22日 12時
