トルアイアングル...Ryosuke&Yuri... (ページ21)

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A「ね、そういえば侑李、
雨降るの知ってたの？」

侑李「まあね。
天気予報係が雨って言ってたから」

A「何その変な係。
お天気お姉さんとかじゃなくて？
え、誰？」

侑李「ん？内緒」

怪しすぎるんだけど。と眉を寄せると
侑李は楽しそうに笑みを浮かべた。

侑李「次から雨が降りそうな日、
連絡してあげようか」

A「えー？ほんとに？当たる？」

完全に怪しい。
でも、その不思議な係の存在が
単純に面白いと思った。

侑李「言っとくけど外れても僕のせいじゃないから。
今のところ皆の評判は良いみたいだけどね」

A「ふふ、じゃあ天気予報係のお手並み拝見ってことで」

それは、ただの好奇心。

だって知らなかった。

天気予報係が誰なのかは勿論、

侑李の他にも、
その存在を知っている「皆」がいたことも。

涼介がこの日、
なんで雨だと知っていたのかも。

ただ何も知らないことが、幸せだった。

侑李や圭人みたいな友達がいて。

学校が変わっても、
当たり前に涼介と過ごせる。

涼介に一番近いのは自分だと信じていた。

突然降り出した雨は、
何かを予兆していたのかな。