キラキラヒカル③...Hikaru.Y... (ページ6)

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光「…………あ、」

そう思った矢先、
窓の外に見えた女子の集団。

移動教室だろうか。

その中に見える、Aの姿。

久し振りに見かけたからか、目が離せなくて、
見えなくなるまでその姿を追った。

「おいおーい、まだ未練あんの？」

光「そ、んなこと……って薮！
またおまえかよ、急に出てくんな！」

宏太「いや、さっきから居たけど。」

光「気配消すなっつーの！」

宏太「光が鈍いだけだろ。」

飄々としながら、
いつものように俺の前の席に座った。

慌てる俺を見て、満足そうに笑みを浮かべる。

薮とはあれから特に揉めることもなく、
今まで通りだった。

俺と元彼女のことを、
勝手にAに話したことには腹が立ったけど。

元々は俺がAに何も伝えてなかったことが原因なわけだし。

「嘘つくんじゃねえよ！
つーか、なんで俺じゃなくて薮に……っ」

「…おまえそれ本気で言ってんの？」

Aがなんでわざわざ俺じゃなくて
薮に聞いたかって、冷静に考えれば分かる。

俺には、聞けなかったから。

俺自身に聞くことが怖かったのかもしれないし、
話してくれないと思ったのかもしれない。

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