XYZ…Ryosuke.Y (ページ11)

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馬鹿だ。

私は、大バカだ。

溢れ出しそうになる涙を必死に堪えた。

朝6時。

リビングに転がる奴らを起こして、
一緒に帰らなくてはいけなくて。

涼介に、何事もなかったのだ、と
思わせなければいけなくて。

何もかも…

無かったことにしなければいけなかった。

＊＊＊

そしてあの日以来、
私は毎日毎日怒涛に仕事をこなした。

普段回されない仕事も回してもらって、
ただガムシャラに。

時間を忘れてしまうぐらい、働いた。

一人でいれば、不意に考えてしまう。

思い出してしまう。

あの微笑みを、

あの声を、

ーーーーーーーーーー涼介を。

それが嫌で、ただただ働いた。

元々仕事量の多い職場。

どんなに仕事をこなしても、やる事がない、という事態にならないことが、

今は救いで、嬉しかった。

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