イエスorイエス②…Daiki.A… (ページ5)

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動き回ってくれた彼の行動を見ているうちに、心は徐々に落ち着きを取り戻しつつあって、

辿たどしく言葉を切りながらもお礼の言葉を述べることができた。

A「大ちゃん、ありが、と。」

大貴「何あった？話せる？」

先ほど不審な人物が突然家の扉をノックしたこと、

実際は目隠しをつけていたから見られることはなかったけど、ポストを覗き込まれたこと、

私のスマホの着信音に驚いて、その『誰か』が逃げたこと、

それを全部伝えた。

話を聞き終えた大ちゃんが、眉間に皺を寄せたまま深刻そうにテーブルの上を見つめていた。

大貴「あのさ、それって今日だけ？」

A「え？」

質問の意図が読めず、両手に持ったマグカップを膝下に置いた。

大貴「それ、前からなの？それで友達ん家に泊まったり、ロックかけたりしてんの？」

大ちゃんが何を考えているのかやっと理解して、途端その彼の勘違いをそのまま使ってしまおうかと思ったけど、思い留まって首を振った。

A「今日が、はじめて。
光くんのお姉さん家、は偶然で、でも、ロックは最近泥棒だか空き巣だかが出たから気を付けてって大家さんに言われて。」

大貴「…ふーん、」

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