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光「Aー？まだ？」
A「あ、ごめん、まだ。」
光「じゃーついでにレジでコーヒー買ってー。」
雄也「あー俺もー。」
A「はいはい、」
もしかしたら大ちゃんは私じゃない人と、
そういうことをしたかもしれない。
端に追いやっていた考えがふと脳裏を掠めると、
思考はそこから離れることができなかった。
偶然見かけた、大ちゃんの隣を歩いていた女性。
私が見かけた時はカフェへ入るところだった。
でもそれがそこだけで終わったのか分からない。
一体彼女が誰なのかも。
それに、光くんに教えてもらったもう一人の女性と大ちゃんとの関係。
日記に記されていた内容を読む限り、過去にそういう関係を持っていたということが、容易に想像出来てしまう。
(…でも…彼女なら、信じなくちゃ。)
両手に食べ物と、レジで頼むコーヒーの氷を抱え込みながら、レジに向かった。
A「はい、コーヒー。」
雄也「お、さんきゅー。」
光「早く行こーぜ、腹減ったー！」
雄也「光くんうるさい。」
それでもどこかで、素直に信じる、という結論に向かうことが出来ない。
心が不安定に揺れている。
大ちゃんが別の女性に触れた手で、
その手で、
自分に触れることを想像したら。
猛烈に吐きたくなるんだ。
胸の奥に潜む嫉妬と嫌悪感に、
私はやっぱり大ちゃんに会うのは怖い、と思った。
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月28日 23時
