私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？肆っ！【RKRN】

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俺はすぐに布団を剥ぎ取り起き上がっては
Aの方を見てすぐに訂正を入れる


「違うっっ！！！！！！！
迷惑なわけないだろ！！？！？」

「で…でも…落ち着かない様子だから…」



起き上がった俺に合わせて
Aも同じように体を起き上がらせて
少し前屈みになりながらそう返してくる



ぁぁ…もう…
なんでそうなるんだよ…
お前に恋をする上で嫌なことを強いてあげるなら
お前がちょっと鈍感なところだ



Aがジッと俺の方を見てくれてるのに
俺はため息を吐いてしまう




「…落ち着けるわけないだろ
好きな子が無防備な格好で俺の部屋にいるんだぞ…


そりゃ…Aは…
俺のこと男として意識してないかもしれないけど…






俺は…














俺は意識するよ…」




あ〜…言ってしまった…
部屋出ていかれちゃうのかな…
でも、そうなったっておかしくない
襲われる可能性がある男の側にいたいと思う
女がいるわけがない



でもAは…















Aはずるいよ



いつだって好きなのは俺ばっかり



いつも意識してるのは結局俺だけなんだよな




俺だって…俺だって…
















『お前に意識されたいのに』



そんなことばかり考えている俺に
あんなことを言われたAは
何を思ったのかバッと布団を頭に被り出し
顔を布団で隠す



何がしたいんだよ…お前…
そんなんで自分の身が守られるわけないし…
むしろそういう可愛い仕草は逆効果だって…
わからないのか










仕方がない
女の子を男ばかりの長屋の外に出すわけにはいかないから
今日は俺が廊下に出て寝るか…



布団を持って外に出ようとする

明日から俺たちどうなるんだろう
Aに避けられるんだろうか
それでも俺の気持ちは変わらないし
変えられないけど


やっと近づけたと思ったのに
馬鹿だなぁ俺って
でも、もう言った言葉は取り消せない


戸に手をかける
でも本当は出たくないと心が叫んで
出ようとする俺の足を何が重く掴む

それでも…それでも出ないと
深く息を吸って出ようとしたその時












あまりにも細く
きっと普通の人なら聞き取ることは難しいはずの
その声を
きっと…俺が聞きたいと求めていたから






聞こえた



















「私だって…意識してますよ…」

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