私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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「…バレましたか」



天井裏から飛び降り
苦笑いを浮かべた久々知兵助がそこに立っていた
彼の目元にはこちらも潮江といい勝負が出来そうな隈が出来ている



「バレるに決まってるだろぉ〜？
心配になる気持ちはわかるけどね」



善法寺はそんな久々知の状態を察し
そのことには触れずに新野先生に引き継ぐための経過報告書を書きながら話す
久々知にはこの接し方がいいのだろうと善法寺はわかっていたのだ


しかし、久々知は善法寺に注意されたにも関わらず
未だに保健室を出ることはなく
彼女の枕元に立ち
彼女の顔を無言のままじっと覗き込んでいる


いつもなら注意されたならばすぐに出ていくであろう久々知なはずだ
そう疑問に思った善法寺の視点からは久々知がどんな顔をしているのかよく見えなかった



「…どうかした？」


「いえ…どうか彼女をよろしくお願いします…」


「…目が覚めたら
すぐに知らせるように手配するよ」


しかし、久々知はその問いには答えず
なんともないというようにまた下手くそに笑う

そんな久々知を善法寺は
これまで見たことがなかった
だからだろうか
どうも世話を焼きたくなってしまったのだ
だからこういうことをつい言いたくなってしまう





「ありがとうございます」



嗚呼…さっきの竹谷八左ヱ門の顔といい
君たちはなんて顔をしているんだ



久々知の背中と共に障子が閉じられる
今度こそ保健室は善法寺とAの二人きりとなったのだ






だから自分もつい口が滑ってしまう



















「…早く目を覚まさないと
僕だって怒るからね…Aちゃん…」

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