私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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翌日
保健室へと向かう足音がドタドタと廊下に響き渡る

「Aっ…！！！」

障子を乱暴に開け
AAが眠っている姿を確認したのは
五年ろ組の竹谷八左ヱ門だった
竹谷は彼女のそばに居る善法寺伊作の方を寝不足で血走っている目でみる

「善法寺先輩…Aは…！？！？」


「軽度の凍傷ってところだね…







けれどまだ目を覚ましてはいない」

「っ…！！」


一瞬、竹谷の足が保健室よりも一歩下がる
その竹谷の表情は怒りと恐れを帯びている

しかし、そんな竹谷以外に早朝にも関わらず
この保健室を訪れる者がいた




「お、おはようございます…あの…
A先輩のご様子は…」

「三郎次…」



此度の事件でAが必死に守ろうとしていた池田三郎次だ
三郎次は彼女のお見舞いの品として綺麗な花を摘み取り、それを握りしめてここまで来たのだ

彼はその花を大切そうに握りしめたまま恐る恐る保健室を覗き込む
しかし、三郎次が望んでいた元気そうなAの姿はなく未だに横たわっている姿が目に焼け残る


「せ…先輩…まだ眠っておられるのですか…？」

「嗚呼…」

「い、いつ目を覚まされるのですか…」

「大丈夫そのうち目が覚めるから」

「っ…！？！？！」


大切に握られていた花は
ピキッと音を立て三郎次の手によって折られ
廊下に綺麗だった頃の面影がない花が落ちる

そして、その花が落ちた時には
三郎次は横たわっているAの側へと崩れ込み
今度は彼女の上に掛かっている布団を握りしめて
顔を埋める


「三郎次…ここは大丈夫だから」


「嫌です！！
先輩が目を覚ますまでそばに居ますっ…！」


善法寺はしがみついている三郎次を離そうとするが
三郎次はそれを振り払いAのそばを離れようとしない
そんな三郎次の肩をぐいっと掴んで顔を上げさせ
横に竹谷が座り込む
薄暗い保健室で、竹谷の目だけが怪しく光り
Aの方を真っ直ぐに見つめ
重たく一言



「俺が残る」




そう言い放つ




「二人とも授業あるでしょ！！
この後新野先生に引き継ぐまで僕が見てるから
はい！！出た出た！！」


善法寺は保健室の管理者及びAの介護人としてそんな二人の首根っこを掴んで保健室から追い出し
障子を閉める

しかし善法寺は気づいていた
【もう一人】この場から追い出さなければならない人物がいることを



















「…兵助、君もだよ」

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