私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

40 ページ40

「おま…！！？！！だき、抱きしめ…！？！？！！何言い出すんだっ…！！！！！！馬鹿！！！！」


潮江はAが言った言葉が理解できず
思わず繰り返して言おうとするが
その言葉を自身が言うのは小っ恥ずかしいらしく
顔がゆでだこのようになっていた

そんな潮江の態度を見て
Aは申し訳なさからいつものようにすぐ謝り出す


「す…すみませんっ…！！！すみませんっ…！！











でも、私すごく…寒くてっ…」





「…！！！！！」



潮江は確かめるようにAの身体に手を当てればAの身体は異様に冷たかった
そして体が寒さによって小さく震えている




『どうして今まで気付けてやれなかったんだっ…』





Aは久々知や俺が居る建前で平然をなんとか取り繕うとしていたのだ
しかし、それももう限界だったのだろう


現にこうして己の体をすぐにでも温めたくて
俺にようやく助けを求めてきたのだ




お前はいつも素直なくせに
どうしてこういう時だけ素直にならんのだ

潮江はAの体に自分の上着を着させてから
自分の体にピタッとくっつけたまま抱き上げ、立ち上がる



「待ってろ
すぐに温められる場所に連れて行く








伊作っ！！！！！！！！！！！！！！！！！！」



「…！！！どうしたの文次郎…！？！！」




潮江は大声で保健委員会委員長である【善法寺伊作】を呼ぶ
久々知と三郎次のそばにいた善法寺は自分の呼ぶ声に反応して振り返り
すぐさま二人の元へ駆ける




「こいつをすぐに見てくれ…！！！！
体がかなり冷え切って衰弱しているっ…！！！」





「なんだって…！？」

41→←39

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す