私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？参っ！【RKRN】

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『いつか私にできる精一杯で恩返しするからね
勘右衛門』




「って…誓ったばかりなのに…」









昼間にもかかわらず
背の高い木々達により日が届かない
薄暗い場所


ぽつりと呟いた独り言は
カラスの鳴き声と飛び立つ音でかき消される
しかし、それでもかき消されないのは
私の目の前にいる三人の男の話し声だ









「探せばもう少し華がある女が居ただろ！！！
馬鹿！！！！！！！！！！！！！！」



「そ、そんなこと言われたって…！！！
後ろ姿だけ見たら華があるような女に見えたんすもん！！！！！」



「まぁ、歳だけはちょうどいいだろ
歳だけは」



ちょっとそこ…！！！！！！
華がないとか！！！
歳だけしか良いところないみたいな言葉…！！！
精一杯可愛くしたつもりの私には大ダメージで
かなり傷つくのですが…！？







しかし、そんなことを言う権利は
今の私に存在しない
なぜなら…






「何にせよ
攫ってきちまったもんを
今更、野放しするわけにはいかない！
適当に売り捌いて！！！酒だ酒〜！！！！」





なぜなら…
そう…！！！！！！！！















人攫いに遭ってしまったからです〜！！！！！！







はい、とっとと
そうなった経緯を話せですよね
話します話します






いや、経緯といっても
勘右衛門が少し離れた隙に
私のことを後ろから
この男の人のうち一番細身の男性が気を失わせて
ここまで連れてきたというわけなんです…はい…





勘右衛門ごめん…！！！
早速また迷惑をかけてる！！！ほんとごめん！！！
私もしかして入るべき委員会
不運委員会だったかもしれない…！！！！





それでも、木の幹の側に私を置いといてくれて
助かりました
あと少しで縄も切れそうだし




問題はどうやってこの三人から距離を取るか
滅多に町なんか行かないから
ここがどこだか見当もつかない





そんな中無作為に逃げ回って
男三人を巻ける実力が私にあるかと
言われると正直微妙なところ






だからといって
気づかれるのも時間の問題





一か八か
やるしかないのかも












そう考えていたが
縄が切れる前にリーダーっぽい男がこちらに近づいてくる

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