かわいい4年生はもふもふとともに…【男主】

10.珊瑚の帰還 ページ23

瑠璃川珊瑚side


ん…ここは？？たき、みき、きはちろう、タカくん!!あれ…体動かない…

かろうじて動く首を動かしてキョロキョロしていると、僕の周りに誰かいることがわかった。誰だ…顔が見えな…うわぁぁぁ


タ｢珊瑚!!良かった…ごめん、俺…俺…｣タカくんに抱きしめられた。廊下が騒がし…

三、滝、喜｢珊瑚!!｣


珊『良かった…みんな無事で…』

でも、待ってそんなにいっぺんに抱きしめられたら苦しい…

伊｢良くないよ…珊瑚…詳しく説明してもらおうか？｣


怖い顔をした伊作先輩が入ってきた。


仙｢そうだぞ。なぜこんな無茶をしたか俺たちに分かるように話してもらおうか？｣


ら、ラスボス先輩…

立花先輩が入ってきたのを皮切りに5.6年生が全員入ってきた。待って、僕今口布…


小｢探しているのはこれか？｣

なんで、七松先輩が口布持ってるの〜


八｢珊瑚…先に謝っておく…俺たち全員珊瑚の…舌を見た。｣


うそ…見られた…ダメだ…嫌われる…ずっとずっと隠してきたのに…

視界がどんどん歪んでいく


喜｢おやまあ、珊瑚なぜ泣くの？珊瑚の舌のこと僕はずっと前から知ってたよ？それに、珊瑚は何があっても珊瑚でしょう？｣


喜八郎が僕を抱きしめながら言った。


食｢俺たち全員珊瑚のことを嫌いにならない。だから、話してくれないか？｣








立花仙蔵side



珊瑚の救出に向かった先で見た光景は凄まじいものだった。珊瑚は骨が折れているはずなのにずっと戦っていた。時折興奮したように目を見開き、小さく開いた唇から舌をのぞかせていた。
その舌が蛇のように先がふたつに割れていた。あまりにも美しく、思わず見とれてしまった。


忍者の残りを後始末して、珊瑚を学園に連れ帰った。伊作と新野先生の診断によると両手両足がほぼ全て折れており、毒も吸いこんでいるとのことだった。学園に帰ってから珊瑚は丸3日目を覚まさなかった。ほかの4年生達は幸いにも1日安静に過ごし回復していたが、珊瑚だけが目を覚まさなかった。


目を覚ました珊瑚は4年生達を見て、無事で良かったと安堵していた。納得出来なかった。どうして、こんな無茶をしたんだ？？下手したらお前は死んでいたんだぞ？




珊『誰も失いたくなかったの。たきと一緒に頑張ったけど、みんな毒貰っちゃって…たまたま、僕痛み止めを持っていたから、痛くなかったら怪我しててもまだ戦えると思って…』

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