俺は恵比寿です。

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『じゃあ俺帰るね。』

目「もうちょいゆっくりしてけば？」

『いやいや、折角のオフ邪魔しちゃあれだし…。』


財布からタクシー代を出し、キッチンカウンターの所に置く。

ゆっくり休んで。と玄関へ向かおうとするとじゃあさ…と蓮さんが口を開いた。


目「俺の事呼び捨てで呼んでよ。」

『…もしもし？』


振り返ると壁に寄りかかりながらこちらをじっと見つめてくる蓮さんと目があった。

…何で呼び捨て？


目「だって俺達同い年だし、誕生日も同じじゃん。それにタメ語で話してるからもう呼び捨てでも良くね？」

『それはそうだけど…』

目「ダメ？」


少ししょぼくれたような表情で見てくる蓮さんに俺はじゃあ俺の事も呼び捨てで！と言った。

それならば俺も呼び捨てで呼ぼう。


目「ふっwありがと怜央。」


わー…イケメン。

やっぱり俺とは全然違う。


『うん…』

目「怜央は？呼んでくれないの？」

『ありがとな、蓮。』

目「どういたしまして。」


玄関手前の廊下でそんなやり取りをした後俺はようやく蓮さん…いや、蓮の家から出た。



あー…電車だったから歩かなきゃ。

途中でマスクを買うか…と、とりあえず大通りへ出る事にした。



















−−−−−−−−−

やばい…どうしよう…。

蓮の家に帽子忘れたっぽい…。



大通りを目指して歩いている途中やたらすれ違う人に見られるな…と思い、頭に手をやるとスカッと空振りした。

そこでようやく気付いた。

俺は蓮の家を出てからずっと帽子もマスクも無いまま歩いていたのだ。

しかも今はこの間出た顔だけそっくりさんの時にテクノカットになってる訳で…蓮瓜二つの状態だ…。

まずい…これはまずいぞ…。



どうか…誰とも遭遇しませんように…！



















−−−−−−−−



？「あれ？目黒くん？」



…無理でしたー。










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