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＿＿＿
「言いたいことがあるならはっきり言えよ」
苛々した感情を隠さずそのままぶつけた藤ヶ谷を、俺はまた鼻で笑った。
可愛いやつ。
イライラする藤ヶ谷は俺の腕を力強く掴んできた。
なんて可愛くて、分かりやすい。
「んー、お前こそ俺に言いたいことあるんじゃないの？」
「は…？」
「俺に言いたいこと、あるんでしょ？」
んふ、と上目遣いで藤ヶ谷を見つめれば、みるみる真っ赤に染まっていく。
「っ…、何なんだよ、！」
ガチャ
「あ、ごめん。お取込み中だった？」
「っ、別に何でもない」
気まずそうな玉森の横をすり抜けて、掴んでいた俺の腕を振り払って、藤ヶ谷は喫煙室を出て行った。
あーああ。怒らせちゃったなあ。
その後ろ姿をガラス越しに見送り、喫煙室の中にあった自販機でコーヒーを買った。玉森は申し訳なさそうに俺の隣で煙草に火をつけた。
＿＿＿
あいつが、俺のことを文字通り“拒絶”しているかのよう態度を取り始めた時期の話だ。
俺との2ショット撮影の時には不機嫌になるし、2人での仕事も何かと理由を付けて拒んだりして、スタッフやマネージャーも手を焼いていた。
そんな態度に俺もとうとう痺れを切らして、無理やりそいつを引っ張って空き部屋に押し込んだ。
「なあ、俺、お前に何かしたか」
「…」
「…分かんねえけどさ、仕事はちゃんとやれよ。周りに迷惑かけるようなことすんじゃねえ。ガキじゃねえんだから」
何こいつ？
まじで一発ぶん殴ってやりたいんだけど。
腸が煮えくり返る所をグッと抑えて、俺はため息として苛立ちを消化した。
それでもずっと黙り込んだままのそいつに、俺はちょっとくらいは良いか、と胸倉を力任せに掴んだ。
「う…っ」
「俺となんか、会話もしたくもないくらい嫌いなのかよ」
「…ちが、う」
「あ？何？」
「そんなんじゃ…っ、」
ぐ、と掴んでいた手に力を込めると、そいつは声を震わせた。言葉にならない声で、何かを訴えようとしてくるけれど、何も聞こえない。
すると、
「は…、泣いてんの？」
「っ…！離せよっ」
は、と我に返ったように俺の腕を振り払ってそいつは部屋を出て行った。
久しぶりに、藤ヶ谷の涙を見たような気がした。
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魚(プロフ) - クラシさん» コメントありがとうございます！第6弾、先程立ち上げましたのでお時間あるとき呼んで頂ければ嬉しいです(*^^*) 藤ヶ谷くん、何にも後半の方登場してないんですよね…笑 ちょっとどうしようか悩んでいますが、引き続きお付き合い宜しくお願いします〜〜！ (2019年3月17日 21時) (
レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 第6弾ようやく立ち上げました……！バンドマンの方の書きかけてたお話、尻切れとんぼ感すごいですが、良ければ読んでください…笑 バンドマンシリーズの方も何とか時間見つけて書きたい気持ちとこのままでも良いかな〜ってすごい悩んでます( ；∀；) (2019年3月17日 21時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
クラシ(プロフ) - バーテンシリーズの続きがとても楽しみなのですが、バンドマン藤ヶ谷くんもどうなるのかとても楽しみです^ ^魚さんの作品が好きすぎて何回も読み返してしまいます！その6もワクワクしながら待ってます♪ (2019年3月15日 16時) (レス) id: 8b88c99833 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - は藤ヶ谷君を応援してしまっているようですww藤ヶ谷君がこんなにも優しくイケメンなのに一本ネジが飛んじゃっている感じの奴なのか‥過去編とか来ますかね‥(おねだりふたたび･･)このシリーズもとっても大好きです♪ (2019年3月6日 22時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - りなのかもしれないですよねふたりのガヤ(藤ヶ谷)に会いたい(顔見たい)のハモリにキュンと切なくなり皆に刺されちゃえ!!って思われちゃうたいぴに私も会いたくなりました(*´σｰ｀)ｴﾍﾍ･･そして･･玉ちゃん寄りになったりみったん寄りになったりの私でしたが結局私 (2019年3月6日 21時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2019年2月7日 15時
