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「お前は、どうなんだよ」
「ん？俺？」
俺だけ披露するのも癪だったから藤ヶ谷にも言うように迫ると、カシャカシャ、とシェーカーを器用に振りながら口を開いた。
「俺の事が1番じゃない人が良い」
「…何それ」
「恋人が1番大切、じゃない人ってこと。
何かを目標に頑張ってる人が好きなんだよ。
部活を頑張ってる人、とか、仕事を第一に頑張ってる人。
俺との用事を優先させる為に、そっちを蔑ろにして欲しくない。俺が好きになったのは、その人の頑張ってる姿だから。
俺のことよりも、大切なものがある人が良いんだ。」
だから俺のことを、1番に大切にしない人が好き。
そう言ってシェーカーからグラスに注がれたカクテルは、綺麗な赤色をして、ライトに照らされて妖しく光っていた。
「どうぞ？」
「…っ、まだ、仕事中だし」
「さっきバックの扉の音したから、渉来たと思う。1杯飲んで行ってよ。残ってくれたお礼」
…本当、コイツって。
こうやって堕ちていく女が何人いるんだろう？
半ばやけくそになりながらグラスを手に取って、一口飲んだ。
「…甘っ」
「あれ、口に合わなかった？」
甘い、けど。
仄かに広がっていくような甘さで、口当たりがまろやかに仕上がっている。
甘さだけじゃなく、深みがあるその味に、素直に美味しいと言えないのは、どうしてだろう。
「…ご馳走さまっ」
勢いで飲み干してグラスを空にして、遅れてやって来た横尾の姿を見て、逃げるようにバックに下がった。
うー、何なんだよ。
あいつ何なの？何がしたかったんだよ。
まるで藤ヶ谷が自分の中にずっと居座っているかのように、さっきのカクテルの甘さが舌に残っている。
それを消したくて、乱暴にロッカーを開けてペットボトルのお茶を飲んだ。
「何なんだよ…まじで」
自分のこと、1番大切にしない人が良い。
自分の存在よりも、大切なものがある人。
そう言い放った藤ヶ谷の瞳は、確かに俺を射抜いた。
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魚(プロフ) - たいちゃんらぶさん» コメントいつもありがとうございます〜！ バーテンシリーズはT×Fも交えて更新して行きたいと思っております！第4弾でもお付き合い頂ければ嬉しいです(*^^*) きっと高校生時代から宮田さんは良い友達だったんだろうなあ、と思いながら書かせて頂きました！ (2019年1月16日 9時) (
レス) id: 05aff8376d (このIDを非表示/違反報告)
魚(プロフ) - あみさん» コメントありがとうございます！バーテンシリーズは私も書いていて楽しいです…笑！ ちょい笑い藤ヶ谷さんの策士っぷり是非楽しみにしていて頂ければと思います！魔法使いシリーズも引き続きよろしくお願いします！ (2019年1月16日 1時) (レス) id: 05aff8376d (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - した(/ω＼)お玉ちゃんの想いも気になるっ･･もう一回読み直さねば･･(｀・ω・´)ゞ (2019年1月15日 20時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - けてたいぴも良かったね･･みやっちありがとーー好きなんかじゃない･･玉ちゃんに色々暴いてもらって(←)たいぴの性癖が(ﾟ∀ﾟ)♪チュっと舌打ちが重なったってところ･･好きです･･玉ちゃんとだと右Fさんはみっくんにはどうなるんだろう･･ってつい考えちゃいま (2019年1月15日 20時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - 魚さん♪終電の後(≧▽≦)心配募らすたいぴの様子に(￣ｍ￣〃)ぷぷっ!お迎えに行くもどういうスタンスで??って考えちゃうトコもｗｗ(後でみったん怒ったら困るしね♪)ってここでやっぱり宮っちアシストさすがです♪優しい子だ!!幸せみったん･･良かったね･･それを聞 (2019年1月15日 20時) (レス) id: 0f3cc9e55e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：魚
| 作成日時：2018年11月16日 1時
