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「あれ、北山?」





その呼びかけに4人で振り返ると、そこに居たのは目を見開いて二度見してしまうほどの美貌の持ち主が立っていた。






「皆して何してんの?」
「あ、え、いや。」





コツ、コツ、とヒールの音を軽やかに響かせて近付いて来た美人の顔面偏差値の高さに、思わず身じろいでしまう。

そして何故か1番動揺しているのは北山先輩で、玉森さんとニカ先輩は、お疲れー、と普通に挨拶をしていた。





「俺はミツの事探してたら、3人の事見つけたから話し掛けた」
「私はミツが女の子の事ナンパしてるの見かけたから話し掛けた」
「ちょ、おま、お前ら!ちげえし!やめろよ!」






声を荒げた北山先輩に対し、目の前の美人さんはふうん、と意味深に笑った。

その笑顔を見て私の胸の奥がまたキュッ、と切ない音を立てた。


たじろぐ北山先輩を横目に、美人さんが私に向き合うと、今度は私がたじろいでしまうほどの美貌に当てられた。





「初めまして、藤ヶ谷です」
「は、初めましてっ!北山先輩と、ニカ先輩のサークルの後輩の、マイコです!」






…ん?ふじがや?
あれ、確か何処かでその名前を聞いた事があるような…?

うーん、と思い出そうとしていると藤ヶ谷さんが口を開いた。





「で?北山は?」
「マイコちゃんが、教科書買うっていうから、あげようか、って」
「へえ、工学部なんだ?」
「いや、教育学部…」






気まずそうに北山先輩がそう説明した。

流石に3回目ともなる同じくだりに、おお、と少し感動してしまう。

やっぱり帰りに宝くじでも買って行こう。
この前アイドルが出ているバラエティ番組で宝くじの当たる法則みたいな特集やってたし、今なら当たりそうな気がする。








「あ、そういう事ね」
「?…あ!なるほど、ミツそういう事だったのか」







すると玉森さんとニカ先輩が何か納得したように声をあげた。ん?と分からないのは私と藤ヶ谷さんだけなようで、北山先輩はやはり気まずそうにしている。

藤ヶ谷さんの切れ長な目が北山先輩を見つめると、もごもごとさせていた言葉がようやく聞き取れた。

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(プロフ) - xxxさん» コメントありがとうございます!高嶺の花シリーズ、本当はシリーズ化する予定ないまま書いたのですが意外と皆様から好評で嬉しい限りです…。゚(゚^ω^゚)゚。まだ完結はしておりませんので、気が向いたら書かせていただきますね! (2019年9月7日 13時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - もっともっと続きを読みたいです!これからも頑張ってください! (2019年9月7日 8時) (レス) id: 56bd14aad5 (このIDを非表示/違反報告)
xxx(プロフ) - 初めまして。高嶺の花シリーズ大好きです。 (2019年9月7日 8時) (レス) id: 56bd14aad5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - たいちゃんらぶさん» どれもこれも超未完成な中途半端な状態だったんですが、下書きにしておくのも何だかなあ…と思い、公開してしまいました…|・ω・`) いつも適当な更新スタイルですみません!笑 気が向いたらシリーズ化していきたいと思っております〜! (2019年7月2日 23時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - あんさん» お返事遅れてすみません。゚(゚^ω^゚)゚。!あんさんの作品を読んでいて、Kさんの方がFさんに対する独占欲強いんだろうな、と思い、Tくんと居るところを見てめちゃくちゃ嫉妬する…っていう展開を考えて書かせて頂きました笑 (2019年7月2日 23時) (レス) id: cc0d16b1ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年4月14日 1時

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