再び転移した結果…… ページ6
「……ぁ!……分かりました。約束、ですね。」
「はい!では今から再転移をしますね。」
ウィレーヌ様が再び花が咲いたような笑みを浮べて返事をした後、魔法陣を作り始めた。
「再転移……あの、ウィレーヌ様、再転移先って分かったりしますか?」
「うぅ……すみません、一応元の転移用魔法陣が、転移先の座標指定をして無いので大まかな位置ぐらいしか分からないのです。」
「なるほど……うぅ……転移して即死とかだったらどうしたら……」
「あの、それはさっきの加護で防げますよ!」
「え?」
「実はさっきの加護には即死ダメージを無効にさせるものとダメージ・意思とリンクした痛覚の軽減、経験値上昇、成長値上昇、回復スピード・力上昇が入ってるのでそう簡単には死にません!ちゃんと頑張れば他の勇者よりも強くなれますよ!」
「いたれりつくせりですね……。」
驚いてそう呟くと、少し影が差した笑顔で……
「ようやく話し相手ができたんです。そう簡単に失いたくありませんもん。……できれば亜神になってもらってずーっと一緒におしゃべりしたいくらいなんですよ……。」
……最後のは聞かなかったことにしよう。
「なるほど。ありがとうございます。」
「気にしないで下さい!じゃあせっかくの異世界、楽しんでくださいね♪」
「はい、ではまたいつか。」
そして魔法陣に乗った僕は再び転移した。
「あ、どこに転移したか言うの忘れてました……きっと加護があるので死ぬような事は無いはずですが……暫くは彼を観察してみましょう。」
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「うわあああああぁぁぁぁぁ!!!!!」
……転移した先は、空中だった。下を見ればかなり大きな湖が見える。
「だぁ〜もうっ!なんかないのかスキル!ステータスっ!!」
ステータス欄には常時発動型のスキルしか表示されていなかった。
「……まだ使えるの何もねぇのかよぉ!!」
そのまま僕は自由落下すること数秒、ものすごい量の水しぶきを上げながら湖に墜落し、その時の衝撃で意識を失った。
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「ーーーーーーー!!!!!」
「な、何事だ!?」
「敵襲か!?」
「上から何か降ってきたぞ?」
ドッカーンと聞こえそうな勢いで何かが湖に落ちてきた。なんて言っていたかは分からないが悲鳴のようなものを聞いた気がする。
「落ち着け!レナ、湖に落ちたものを探して。」
「ハッ!」
レナと呼ばれた女性は返事とともに湖に潜った。
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作者名:めがねとかがみ | 作成日時:2020年9月15日 23時