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適正無いからって追放かぁ…… ページ2

全員が静かになったのを確認したエレナと名乗った自称(多分公式に認められてる)聖女様に促されるまま適当に並び適正とやらを測り始める。僕は最後のようだ。

 水晶のような物に手を置くと、アルファベットが浮かび上がってきて、それに応じた評価があるそうだ。

 そして大体の人はB(まぁまぁ高い)C(平凡だがこの世界の人を基準にすればかなり高い)だった。しかし中心の四人はS(伝説に出てくるような高さ)だった。また、中心の四人ほどでは無いがA(かなり高い)だった人は七人ほどいた。

「流石だな!」
「凄い!」

 そんな声がクラス内だけでは無く入って来た人々からも聞こえてきた。

 ……気まずい……何故よりによって最後になったのだろうか……?自分の前にすごい人が出揃ってしまった故に期待値は少ないが……おいクラスメイトよ、僕をそんな目で見るなぁ!僕だって分かってるんだよ!どうせ低いんだよチクショー!

 なかばヤケになって手をかざすと、案の定C……じゃ無い?F?なんだこれ?

「なんてこと……!消費魔力の大きさ故に何十年に一度しかできない勇者召喚でよりによって最低ランクのFが出るなんて!!」

 表示を見た途端ヒステリックに叫ぶ聖女様。
周りの人もざわつく。

 よ、よりによって最低ランクぅ!?ふ、不運なんてレベルじゃねぇ!う、嘘だろ……

 すると急に聖女様が少し引きつった微笑みを浮かべながら義務だろう説明を始める。

「で、ではランクごとに別れて魔王を倒すためにそれぞれのランクにあった訓練をしてもらいます。居食住は我々ライラ王国が責任を持って保証しますので、どうかご安心下さい。」

 え?ランクごと……?僕どうなるの?一人?

 そしてそのまま流れでランクごとに別れ連れて行かれた。Sランクの四人には聖女様が、Aランクの七人には豪華な服を着たおっさんにローブの人、BCの二十八人には剣を持った騎士さんたちが付き添って行った。

 ……え?僕放置ですか?

 と思っていたら剣を携えた女性がが入って来た。

「貴方がFランクの人?」
「はい。えっと、貴方様は一体?」
「私は国王近衛騎士団が一人です。申し訳ありませんがこの国には魔王軍との戦に備えて食料を少しでも多く備蓄せねばなりません。」

……嫌な予感がする。こう言うってことは……

「追放、ですか?」
「!?……すみません。」

 申し訳なさそうに頷く女騎士さん。この人は悪い人じゃないんだろう。……覚悟は決まった。

追放されたと思ったら……→←異世界にクラス召喚されたけど……



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作者名:めがねとかがみ | 作成日時:2020年9月15日 23時

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