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「続いては、HiGH&LOWスペシャルステージです！」
司会の人の声が思った以上に高くてちょっと頭に響いた。
笑顔作って、夏恋さんの隣に並んだ。
にこにこして話聞いて、TAKAHIROさんのあとすぐに出番で、そしたらすぐ控室に戻ればいい。
それくらいギリギリだった。
TAKAHIROさんのステージが終わり、目の前のカメラに赤いランプがついた。
映ってるんだなと思ったら自然に口角が上がった。
「♪〜〜ココロに眠ってる My love is So sweet〜〜〜」
ラスサビ前、伶菜さんのパートで一瞬パフォーマーが静止する瞬間にぴたりと動きを止めたら、一瞬ぐにゃりと世界が曲がったような気がした。まずい、ほんとに
最後のサビはほとんど意識もなかった。
とりあえず早く終われって思っていた。
最低だな、パフォーマー失格とか思いながら、曲が終わった瞬間にまたぐにゃりと世界が曲がって、息を止めて踏ん張った。
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「あー楽しかったぁ」「萩花が舌出した瞬間歓声スゴかったね」「思ったよりステージの上暑かったですよね」「分かる」「アガったな〜」「ハイローライブ楽しみ」皆が控室に戻る瞬間、口々に感想を言い合う。
冷や汗が止まらなくて、頭がぐらぐらとして、トイレ寄りますって言って呼吸を整えた。
それからトイレを出て、早く控室戻ることしか考えてなかったのに
前から歩いて来たのは、次に本番を控えるセカンドさんとランページのメンバーだった。
なんでこのタイミングなんだろうと、気持ち悪い頭の中で考えた。
けれど身体は正直で、うつむいて目をそらすこともできずに通り過ぎていくメンバーを見つめた。
岩谷くんもいて「おー、お疲れ様」「……うん」返事したときには通り過ぎていってしまっていて
1番うしろに、樹くんがいた。
彼はメイクもヘアセットもしてなくて、衣装も着ていてなくてなんでだろうっていう疑問が頭を掠めたけど、心臓がドキリと音を立てた。
張り詰めていたものにぽん、と何かを落とされたように。
あと一滴で溢れるコップに、最後の一滴がたらされたように。
感情が溢れて、胸が熱くなって、でも頭は痛くて、視界が霞んだ。
「……あ…」
気が付かないで
「お疲れ様！」
こんな体調が悪いのに咄嗟に作り笑顔で挨拶できる自分ってすごいなと思う。
え、と言いたげな彼の横を足早に通り過ぎた瞬間、世界がまた、ぐにゃりと歪んで、立っていられなくなった。
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
